第322話 お〇ん〇んダンス ※下の話

 おいおい宇部さん朝っぱらからご乱心!? なんて声が聞こえ――てきたらいよいよ幻聴ではありますが。大丈夫、ご乱心なのは毎度のことです。エブリディエブリタイムご乱心。


 もうタイトルからして「あれだな」ってわかった方いるかもしれないんですけどね。「え~? わかんなぁ~い」って方はですね、さぁーて〇の中に何が当てはまるでしょう。『ヒント:下の話』ってことで、ははん成る程、とあたりをつけていただきたいんですけども。


 子ども達がですね、車の中でテレビを見ることを覚えまして。

 

 カーナビですよ。テレビが見られるんです。だいたいそうなんですかね、カーナビってやつは。知りませんけど。


 まぁとにかくテレビが見られることを知られてしまいまして、主にEテレをね、見せてるわけです。


 先日――ってもちろん年末の話なんですが、家族でお出かけしたんですよ。また年末ネタかよ! 昨日の大晦日で終わりじゃねえんかい! ってね。そう思った方はまだまだ宇部さん初心者ですね。アタシ、ここじゃあ好きなようにやらせてもらってるんでねぇ。


 さて、話は戻りまして。


 ナビがなくても行けるところでしたので、ずーっとEテレ流してたんですよ。いつもはその時間見ないものですから、へぇー、こんなのやってるんだ~なんてついつい私も見入ったりして。


 さすがはEテレなんですよ。ただ単に英語がどうこうとか、お歌がどうこうって番組ばかりなのかと思っていたら、何ていうんですかね、明言はしていませんでしたけど、恐らく発達障害であるとか、自閉症であるとか、そういった人達との接し方でどういうところに気をつけたら良いだろう、みたいな、そういうのもやってたんですよ。昔は「何かちょっと変わった人、おかしい人」みたいな認識だったと思うんですけど、いまは「そういう考えを持つ人」「皆があまり気にしない部分でも極端に気になる人」みたいな理解が進んできていますからね、子どものうちから知っておくことって大事ですよ。


 やるじゃんNHK。それでこそ受信料払う価値があるってなもんだ、とふんふんって見てたんですけど、その後だったかな、可愛らしいお人形が出てきてですね、身近な『何で?』に自分なりの答えを見つけよう的な番組が始まったんですね。


 問題はここからですよ。


 可愛らしい男の子がですね、ぬいぐるみなのか、妖精的なポジションなのかわからないおっさん声の生き物に対して言うわけですね。


「どうしてお風呂からあがったらパジャマを着なくてはいけないのか」みたいなことを。ううむ、実に子どもらしい可愛らしい疑問です。

 そしてこうも言うわけです。


「僕はお風呂からあがったら裸で『お〇ん〇んダンス』を踊りたいのに!」


 おいおいNHK、と。

 とんでもないこと言い出したな、と。

 後部座席でウチのエンジェル達が見てんだぞ、と。

 今日の風呂上りから『お〇ん〇んダンス』が始まったらどうしてくれる、と。


 そしてまたその『お〇ん〇んダンス』の出来が良いのなんのって。お〇ん〇んもですね、また上手いこと隠すんですわ。その生き物が。あと、絶妙に配置された家具とか小物とかでね。遠近法とか使ってきちんと隠すわけです。安心安全のNHKなわけです。いやいや、それでも『お〇ん〇ん』連呼してるからね? アウトオブアウトですわ。


 でもまぁ最終的には少年も、なぜお風呂上りに全裸でお〇ん〇んダンスをしてはならないのか、というこの壮大な問いに自分なりの答えを導き出して番組的にはめでたしめでたしだったんですが――、


 その少年の声をね、『本田翼ちゃん』があててたんですよね。


 おいNHK、と。

 お前本田翼ちゃんに『お〇ん〇ん』連呼させてたのか、と。

 いや別に本田翼ちゃんだからどうこうってわけじゃないけど、若い娘さんに『お〇ん〇ん』連呼させてるんじゃないよ、と。


 ちなみにその妖精的なおっさん声の方は、ガッツ石松さんでした。道理でおっさん声なはずです。もう純然たるおっさん。おっさんオブおっさん。


 いやぁこれTwitter荒れるべなぁと思ったら、案の定ざわついてました。そりゃそうでしょうよ。



 ちなみにいまのところ宇部家では、ママの目が光っておりますので『お〇ん〇んダンス』は開催されておりません。


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