第289話 余所者の見分け方
皆さん、例えば地元を歩いていて、
「あっ、この人地元民じゃねぇな」
ってわかる時ありません?
もう気分は名探偵コナンですよ。
Amaz○n Prime の無料で見られるやつ(シーズン3まで)は全部見てしまったのですっかりコナン熱も冷めたと思いきや――、今度は私、漫画をレンタルし始めましたから。もう高木刑事と佐藤刑事から目が離せない。もうこの二人が主任と藍ちゃんに見えて仕方がない。そうそう、この二人といえばですよ。いまちょいちょいと続きを書いております。 カクヨムコンも始まりますからいつ書きあがるかまったく未定ではありますが。そろそろタイトル変えないと詐欺だな、などと思いつつ。
いや、それは良いんですって。
あのですね、北海道の話なんですよ。北海道の話なのかな。
しかし、もしかしたら北海道って言ってもいまは違うかもしれません。
昔よくばあちゃんに、「昔は電線からカチコチに凍ったスズメが降って来たもんだ」なんて聞いたものですが、私が北海道に住んでた頃は一度もそんなことありませんでしたから。温暖化ですよ、温暖化。もしくはスズメが進化したか。
いや、割と有名な話だと思うんですが、北海道民は降雪時に傘を差さないんです。
何せ雪なんてぱっぱと払えば落ちますから。
ただあれね、女子の皆さん、お化粧は気を付けろ。特にまつ毛の上に雪が積もるとマスカラがじわじわ溶けて流れていきますので。
進学して札幌に住み始めた頃、内地から来た友人が雪の日に傘を差してたんですよ。それまで内地の人と触れ合う機会なんてなかったもんですから、何やってんの? 雪だよ?! って驚いたんですよね。指摘したら向こうも驚いてましたけど、濡れるでしょ?! って。濡れねぇよ。ちゃんと払えば良いんだよ、って。
そこで、成る程、内地の人は雪が降ると傘を差すんだな、って知ったんですよ。こっちだと雪質が違うので、先述の通りぱっぱと払えばOK、っていうのもあるんですけど、あと、単純に危ないんですよ。
道民でも雪道を歩く時は結構気を遣います。滑らないコツみたいなのはありますけど、滑らないわけじゃありませんからね。私なんかはファッションを割と無視して両手が使えるようにリュックやショルダーバッグを愛用していたんですけど、それは傘を持つためじゃなくて、バランスを取るためといいますか。
両手が空いてないと怖いんですよ、転んだ時に手をつけませんしね。
それに私の地元はめちゃくちゃ風が強いところ(ちょいちょい全国区のニュースに出るくらい)なので、傘なんか差したらどえらいことになります。ウェイトがありますんでさすがにメリーポピンズにはなりませんけど、あおられて危険なわけです。
だから、道内で降雪時に傘を差している人がいたら、それはほとんどの場合、内地の人間です。もしくは絶対にヘアスタイルを乱したくない人(冠婚葬祭含む)。
――え? 逆もあるだろって? 内地で傘を差さない人間を見たら道民ってことだろ、って?
いや、たぶんそれもあるんでしょうけど、だとしても内地に来たばかりの道民でしょうね。初めての冬。だってもうべっちゃべちゃなんですよ、こっちの雪。そりゃあ傘も差しますわ、ってくらい。雪ってこんなに濡れるんだ! ってカルチャーショック受けましたもん。雪の上歩いてるのにきゅっきゅって音がしないとか。
だから私はもう傘差してますから。
これでばっちり名探偵も欺けます。
こういうところからバレますから。
「おかしい……あの人、こんなに雪が降っているのに傘を差していない……。もしかして、北海道出身?! 北海道出身者は○○さん(容疑者)以外にももう一人いたんだ!」
って。
確実にネクストコナンズヒント・『傘』のやつですから。
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