第272話 ベイク!
そんなこんなで回をまたいでしまいましたが、今回は宇部家一押しのTV番組、『ブリティッシュ・ベイクオフ』をご紹介したい。
見たことのない方のためにざっと内容をお話しますと――、と言いつつも、私も見始めたのは最近なので、これが正解なのかもわかりませんし、こういう楽しみ方で良いのかもわかりませんけど。
事前オーディションを勝ち抜いたアマチュア焼き菓子職人(ベイカー)が、だだっ広いテント(室内のイメージは学校の理科室みたいな感じで、ひとりひとりに専用の調理台や調理器具などが与えられる)で、提示されたお題の焼き菓子を作る、というものでして。
スタート時は12人(だったかな?)いるんですけど、毎週最も評価が低かったベイカーがひとりずつ脱落していくわけです。つまり全員がライバル。
だけど、ベイカー同士は全然ギスギスしていなくて、三段ケーキを乗せる時に手を貸したり、お互いにジョークを飛ばし合ったりするのです。何かライバルというよりは戦友みたいな。
とまぁ、ざっくり言うとこんな感じの番組ででして、審査員である料理研究家のおばあちゃん(メアリー)と、シェフのポールがその辺をうろうろしつつベイカー達に質問をしたりなんかするわけですね。それから、隙あらばボケをかましてくる女性コメディアン(コメディエンヌでしたっけ)2名もベイカー達を和ませたりするのです。
で、このアマチュアベイカーなんですが、そりゃオーディションで選ばれるだけあって、上手いんですよ、当たり前ですけど。だけれども、その上を行くのがこのメアリーとポールの出すお題。完成図なしで材料と作り方だけが書かれたプリントをぺらっと渡されてですね、例のコメディエンヌが「では、制限時間は○時間! よーい、ベイク!」で始まるわけです。
お題は同じでも、それはあくまでも例えば『3種類のクッキーを計24枚、それぞれの形は同じにすること』みたいな感じでトッピングや盛り付けは各自の自由だったりするわけです。ここで個性がバリバリ光ってくるわけでして。
無茶をして失敗するベイカーもいれば、練習通りに作る(家で試作OKなやつもある)ベイカーもいるわけですが、家で出来たからといってここでも出来るとは限らないのが、このテントの恐ろしいところ!!
オリンピックに魔物がいるように、このテントにも魔物がいるのです。
毎回必ず調理器具に裏切られるベイカーが出てきます。
「オーブンのスイッチが入ってなかった……」
いや、それはアンタのミス!!
かと思えば、
「オーブンの設定温度を間違えた。生焼けだわ……」
それもアンタのミス!!
結構初歩的なミスでやらかしまくってくれるわけです。
で、お題は全部で3つ(オリジナル、テクニカル、マスターピース)とあるわけなんですが、オリジナルとマスターピースは事前に知らされるので試作が出来るわけです。ただ、テクニカルについては、上記の『完成図なしで材料と作り方だけが書かれたプリントをぺらっと』渡される感じなんです。
「○○なんて作ったことないわ……」
「これで合っているんだろうか……」
頭を抱えるベイカー達。
こんなに焼き菓子を愛し、焼き菓子を焼きまくっている猛者共が作ったこともなければ正解もわからない焼き菓子をお題として持ってくるポールとメアリーの知識たるや。
あれだけ毎日お菓子を焼いている人間でも、環境が変わるとプリンも液状のままだったり、スポンジがカチカチ or 生ってことになるんだな、とこのテントに巣くう魔物の凄まじさに驚きながらも、むしろそれを待ってた! とキャッキャしながら楽しく見ているわけです。
ちなみにこのメアリーとポールのモノマネが宇部家(の大人達の間)で大流行中。
「良いお味ですね」「中が生です」「ちょっとパサパサしています」「風味がありません」(メアリー)
「気に入った」「中が生だ」「味はどうかな」「味は抜群に良い」「洋梨は失敗だった」(ポール)
メアリーが私、ポールが旦那です。
視聴後はしばらくこれだけで会話をします。
ご興味があれば、ぜひ!
ベイク!!
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