第116話 美味しいものを食べた話②

 さてさて結婚記念日(もう終わったけど)回はまだまだ続きますよ。まだまだ続きますとか言いましたけど、今回で終わりです。ハハッ短い命だったな。


 さぁ、キンキンに冷えた店内(客は私達だけ)でいただく素敵なお料理のお話をしましょうか。いまこそ『オリヴィエ旅行記』で鍛えた食レポ(私が食べてるわけじゃない)能力を発揮すべきところ……!!


①スモークサーモン

 凍ってました。ルイベみたいな? ってルイベってさらっと書いたけど、これ伝わりますか? なんか北海道の郷土料理らしいんですけど。とにかく美味しかったです。ただ、私ったらぶっちゃけおばちゃんなので歯にしみるのが難点。助けてシュミテクト。


②温かいスープ

 カニが入ってました。カニ。カニ、苦手なんですけど、大丈夫でした。アレルギーとかじゃないので。冷たいのからの温かいの、これは最高のやつですよ。美味しかったです。


③サラダ

 およそ1人分には見えない大きさの器で来ました。2つ来たので、どうやら1人1つのようです。

 人生でたぶん2回目くらいにセロリ食べました。セロリって食べる度にびっくりするんですよ。こんな味なの? って。フルーティーですよね、フルーティーであってます? あれ? もしかしてドレッシングの味?

 あと、凍った生ハムに包まれた凍った野菜か果物かわからないやつが乗っかってました。無粋を承知で中のものを取り出してみたんですけど、見てもわからなかったし、食べてもわかりませんでした。何かもうおしゃれ過ぎて。ただ、めちゃくちゃ美味しかったです。


④エビ

 何か赤いソースの中に3匹いました。これ、どうやって食べるの? ってまず旦那とざわざわしました。いまこそ『芸能人格付けチェック』で見た「高級食材の食べ方」を活かす時なんじゃないのかって結論に至ったは良いものの、エビは見たことがなくて焦りました。

 とりあえずナイフで切り落とした頭をチューチュー吸うのは違うだろうな、ってことしかわかりませんでした。最高に美味しかったです。


 もうここまで全部美味しいわけ。そりゃそうよ。

 ただね、ここでひとつ問題がね。


 ねぇ、もうお腹いっぱいじゃない……? って。


 だから、エビが出て来た時点でざわつきましたね。食べ方云々の前にざわざわしましたよ。


 次来るの、絶対メインの肉だと思ってたよね、って。

 まじ、ここでもう一皿来る?! って。


 さて、そんなギリギリの状況で臨むメイン! 何かめっちゃ良い肉(地元牛)! 


 これがまたすげぇ美味いの。

 もともと乏しかった語彙力が雲散霧消するくらい美味いの。

 結局『オリヴィエ』は何の役にも立たなかったの。結局、美味しいしか言ってないのよ私。

 何がどうなってるか知らないけど付け合わせもすげぇ美味いの。


 シェフを呼んでくれる? って言いたいくらい美味いんだけど、小さなお店なもので調理してるところも丸見えだから。何ならシェフとは幾度となく目が合ってる。「最高です☆」って思いを乗せて会釈したらお水のおかわりが来ちゃうくらいの距離感。


 ただね、さすがに限界。

 若干の余裕もないくらいにお腹パツパツなの。そんなこともあろうかとチュニック着てきたから、こっそりジーンズのボタンもチャックも解放してるから。もうパジャマで来れば良かったかな? なんて血迷ったこと考えるくらいお腹パツパツなのよ。

 

 さ、デザートは何かしら。アイスかな、小さいケーキかな……?


 はい、小さいアイスと小さいケーキが2つと、大きいぶどうとメロンとアップルパイの中に入ってる感じのりんごと、名前がわからないようなパッションな感じのフルーツでーしたー!!!!


 本気の量!!!


 妥協が一切感じられない!!

 おっそろしいくらいのパッションが皿の上に展開されてるの!

 もうね、心意気がプロなの。当たり前だけど。

 アイスの上に乗っかってるミントの葉っぱすら、見たこともないレベルのやつなの。1枚2枚とかじゃないの。房、みたいな感じなの。


 何でしょう、このサービス精神。

 中国ではお客さんが食べきれない量を出すのがマナーだって聞いたんですよ。食べきっちゃったら「足りません」ってことで、食べきらなくて残すと「満足しました、お腹いっぱいです」みたいなサインだ、とか。


 ただ、ここ日本ですしね?

 ていうか、これもめっちゃ洋食ですしね?


 もうね、最後のコーヒーもね、デミタスコーヒーだったんですけどね、スティックシュガーすら入れられないほどお腹パンパンなんですよ。この私が!


 でもねぇ、美味しかったです。

 ただ美味しいだけじゃなくて、こんなネタになってくれるほどの素敵なお店でした。

 

 いやぁ、私食レポは無理ですね(笑)

 滑らかな口どけとか、そういうの一言も言えませんでした。



 

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