第88話 さわやかになる一時
と、いえば。ですよ。
もうあれですよね、あれっきゃない。
シュワッと弾けるやつ。シュワッと弾ける黒いやつ。
さわやかになる~、って、こんなキャッチコピーありましたよね? ね?
皆さん、炭酸飲料はお好きですか?
私はね、好きだったり苦手だったりです。どちらかといえば苦手寄りの好き。
寒い時は苦手だし、暑くなるとちょっと飲む。これって、そういうものなんでしょうか。北海道にいた時は11月から4月くらいまでほぼ冬(だと私は思っている)ですし、9月からもうすでに寒く、5月も油断出来ないため、1年のほとんどが苦手の時期。美味しく飲めるのは6~8月といったところでしょうか。夏の風物詩ですね。夏の季語かもしれません。
私が小学生くらいの頃というと、炭酸のジュースといえばファンタかスプライト、セブンアップ、そしてコーラでしょうか。あとはガラナとリボンナポリンですね。これはカツゲンと並ぶ北海道のソウルドリンクです。いや、ソウルドリンクっていうの? 結局リボンナポリンが何味なのか、これは道民にもわからない北海道7不思議のうちのひとつです。残りの6つは現在調査中です。
さて、その頃、我が家の教育方針では、小学生のうちは基本的にジュースは飲ませてもらえませんでした。
でも、夏に庭でBBQをする時だけは何と食事中にも拘らず、ジュースがOKになるのです。とはいえ、子どものうちはオレンジジュースやリンゴジュース、そう、
「飲みたいか……?」
力が欲しいか……? みたいなノリで親戚のおっちゃんが聞いてきます。
「えっ? 全然」
そうです。
宇部は全然飲みたいとか思わない子なのでした。
ていうか何ならこの毎年恒例となっているBBQすら煩わしいと思っているようなスーパーインドアっ娘なわけです。このあと花火もやるよー? どうでもいいわけです。
そんな思い出のせいかと言われるとたぶん違うんですけど、まぁとにかく炭酸を欲さない私でして。
ビール飲む人って、350mlとかごくごく飲めるじゃないですか。アルコールがどうこうというより、炭酸飲料を350ml飲めるっていうことがまず驚きなわけです。しかも1本で終わらないでしょ、あなた達。
大丈夫? いま、あなたの身体の中にどえらい量のシュワシュワが吸い込まれていってるけど!?
上か下か、とにかくどっちかから(あるいはその両方から)ガスが漏れるよね!? 大丈夫!? 危ない時は言って、奇声を発して皆の気をそらすから! 後方支援は任せろ! 臭いの処理はセルフでお願いします!
もうね、気が気じゃないわけです。
私が飲むのは主にカフェオレか牛乳、麦茶、あるいは緑茶なので、基本的にノー炭酸。
なんですけど。だったんですけど。
ここ2、3年、夏になると無性に炭酸が飲みたくなるんです。いつの間にかそういう身体になっている。ちょっと待て。知らず知らずのうちに改造手術されてるでしょ、これ。何のために!? 世界征服の叩き台として? 適当なおばちゃんに雑な改造施してんじゃねぇよ!!
ってね、そんなことを思わず考えるくらい。
炭酸なんてね、出前でピザを取る時に、ピザといえばコーラ、そしてホラー映画を見る、というベタなやつがやりたいがために買うものであって、結局500mlのペットも飲みきれずに終わるようなものなんですよ。それを見越して、コップに注いで飲みますから。お口をつけて飲んだものを一晩置きたくないの、私。
それがあなた!
夏になると!!
ピザでもないのに買っちゃいますからね。
ごくごくごくーって飲んで、喉にしみてちょっと涙出たりして。
で。
最終的にはやっぱり残す、と。
でも、大丈夫!
それを見越して、コップに注いでますから!!
それはそうと、昔、微炭酸って流行りましたよね? あのブームもう一回来ないかなぁ。炭酸飲むとあのシュワシュワで涙出るんですけど。
ちなみに。
ウチの子ども達も炭酸飲料はまだ解禁していません。
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