第53話 山を越えた、と思いたい。

 というのはですね、息子の入学式が終わったのですよ。

 ミシンをだだだだだだして体育着入れやら道具袋に給食エプロン入れ、それから移動ポケットと給食当番用マスクを作りまして。いやぁもうミシン大活躍ですよ。


 ――え? あれから貞子は召喚してるのかって? うーんまぁ、やっぱりたまに呼び出してあげないと、ほら、貞子の方でもVHSが廃れちゃったもんだから、寂しいかなって、ね? 貞子そろそろYouTubeに活動拠点移せば良いのに。はーいどうも~、そんなわけでですね、始まりました、呪いチャンネル! 視聴してくださった方々全員に呪いの方をね、満遍なくかけていこうって思うんですけど!(キャハ!) って。そんな感じで。


 いやそれは置いといて。

 息子、入学! ぱんぱかぱーん! もうあのかたっ苦しいセレブレーションスーツ(っていうみたいですね)やら、普段は絶対履かないヒールの靴とか、かっちりメイクともおさらばだ!! 


 ただ、まぁしばらくは給食がないので下校時間が早いもんですから、ばたばたしますけれども。まずは一山越えた、ってことで。


 ――え? 執筆ペースが上がるのかって? いやぁ、ご冗談。もうちょっとのらりくらりやらせてもらいますよ。


 それはそうと。

 ちょーっとイラっとすることがあるの。それをね、皆さんにお伝えしたくて。

 この温厚な宇部さんをですね、イライラせしめた罪深いやつがいるんでやんすよ。やんす。語尾に『やんす』を付けた人って誰なんでしょうね。こんなに下っ端臭のぷんぷんする語尾もそうそうないですよ。


 おっと脱線した。いっけねぇ。


 いや、最近のトイレットペーパー、ミシン線ですぐ切れすぎじゃない? って。そんなことかよ! いや、ミシン繋がりで良いかなって。


 ウチね、一応新築なんですよ。だから当然ペーパーホルダーさんも新しいわけでして、そいつもそいつでギザギザしてるわけです(またギザギザの話!!)。ということはですよ。ホルダーさんの方では「俺のギザギザで切ってやるぜ!」って意気込んでるし(まだ新しいからやる気に満ちているはず)、けれどペーパーの方でも「いえいえ、私、もうある程度切れてますから」みたいなこと言ってるわけですよ。

 その上、ホルダーさんは、ばねの方もしゃっきしゃきでやる気満々マンなわけで、ペーパーとの隙間なんてコンマ数ミリだってないわけです。もう常に密着。密着ペーパー24時。


 そしたらもうわかりますよね、どうなるかなんて。


 ペーパーを引っ張るじゃないですか。

 で、ぺーパーのミシン線部分にホルダーさんのギザギザが引っ掛かるじゃないですか。

 そうしたらもうね、

 

「俺の任務キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」


 ホルダーさん、大張り切り。

 いつだって初出社初仕事くらいのフレッシュさで臨む臨む。眩しい。その若さがもう眩しいよ、こっちは。ただね、ちょっと私の手を見てほしい。私の手の中にあるペーパーを見てほしい。レシートかな? ってくらいパツパツ切れてる。ウォシュレットだなんだってハイテクなトイレ空間において、ダントツにアナログな設備だと油断していたら、何? 自動裁断機能付きだったの、You? 


 ペーパー取る時って、ちょっとこう、リズムがあるんですよ、ちょいちょいちょい、パツッ、みたいな。そのリズムが崩れるわけです。ちょいパツ、ちょ、ちょいパツ、ちょいパツ、って。あああもう! ただでさえ、シングル派なのにダブルをもらっちゃっていつものシングルの感じでいくと2倍の量になっちゃってあーあ、って状態なのに。


 ていうか、息子の入学っていう素敵なお話だったはずなんですけどね。

 ごめんな、こんなママで。へへっ。




 


 

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