母が隠し持つ手紙の内容から姉の実父が高貴な方であろうとの出世の秘密を知り、姉の実父を探し、姉に成り変わり自分が貴方の娘と告げ、高貴な父親の元、裕福に暮らしている娘と成るべく、家出し、人探しを担う官庁を訪れ父親探しを依頼した後、偶然視察で寄った国王がその人探しの案件に興味を示し、且つ、証拠となる簪が以前愛した女性に贈った物と認識。加えて人探しをしている娘の面影が愛し孕ませた女性に似ていると確信して、国王は人探しの娘を実の娘と認め王宮に連れ帰り、以後公主として後宮に住う。一方妹の家出の行方を案じる姉の元に、以前負傷し養生した男性から突然の訪問からの求婚を受け、父親の助言もあり求婚の返事を保留のまま彼に連いて王都を向かい、彼が世太子と知り王宮に入り、既に公主として後宮入りをしている妹と再会を果たすも、妹は姉に成り代わって公主になった事を貫く為、姉が国王の実娘の証拠を無くす悪事を働くも、実父の王宮出現で全てが詳らかにされる、というとても興味深い内容に引き込まれました。
只、私的な疑問として2点引っ掛かりがあります。
1、妹が持ち出した手紙を代読した妓女に、妹の行方を探したり、公主に疑惑を抱き調査に訪れた者が接触していない点です。妓楼に行った事は公然であるから、接触者に尋問すれば、手紙の代読で知り得た内容と以降の妹の行動原理がつかめるのでは。
2、家出するまで妹は手紙を代読して貰っていたが、公主となって文字を習得したとの記述は無いのに、某国を知りたく茶会の後図書室に寄ったが、書物が読めたのか。