応援コメント

第三十六譚 斯くして《季節殺し》」への応援コメント

  • 殺められた鹿の神々しい美しさからも、やってはいけない重大な過ちを犯してしまった怖さが伝わってきました……。
    それによって、人一倍優しく責任感の強いユラフは呪いを受け壮絶な死に方をし、妻や子にまで呪いは及んだ。でも責められない状況ですよね……。春を殺さなければ、町の皆が殺されていたかもしれないのですから……。
    ただやるせなくて、町の人たちが春をないものとして、事実を隠蔽するしかなかったのもわかる気がしました。

    最終章で春は、セツとクワイヤさんはどうなるのか、身を案じつつ見守らせていただきたいです。

    作者からの返信

    残虐ほど美しく。絶望ほど美しく。慨嘆ほど美しく。
    そのように心掛けて文章を紡いでおりますので、美しいと仰っていただけることがなによりの励みになります。

    わたしは物語のなかにはあまり、根からの悪人というものを書かないようにしています。それぞれに事情があり、弱さがあり、護りたいものがあった。最悪の結末になってしまったとしても、それは誰が悪かったわけでもないのだと。
    そういう小説はたぶん、わかりやすいカタルシスが得られないので、需要は高くないとおもうのですが、それでも。
    特にこの小説は、そうした側面が強いです。

  • 大切なものを守るために… 残酷で美しい真実でした…

    作者からの返信

    それぞれがそれぞれの愛するものを護りたいという想いだけを抱え、招かざるを得なかった悲劇に嘆く。どうすればよかったのか。その問い掛けに確答をあげられるものなど、きっといないのでしょう…。
    どうしようもならなかったこと。けれどたぶん、いまも現実で繰りかえされていることだと思います。