第264話吟遊詩人
労働それは必要な事だ。生きる為には不可欠であるといい切っても特定の一部さえ除けば過言ではない。
必要な事ではある。しかしだ、過多は良くない。何事も適度にバランス良く。何が言いたいかと言うとだ、休息が欲しい。俺はこの土地に来ての方針は、商売で稼ぎ、その金で必要な物を買い。基盤を整える。ただそれだけだ。
言うなれば商人と農民。これである。そう、基本的には平和なはずの職業だ。まぁ商人は場合によっては苛烈な気もするが。おっと思考がそれた。
こんな愚痴のような思考を回しているのは何故か?大きな面倒が3つ小さいのは気が向いた良いだろう。
一つ目は大きいと言っても差ほど急ぐ必要も無い。じいさん・・・白の者からの要請で巨壁の国の王に会ってほしいと言う物だ。これは後回しだ。じいさんにも落ち着くまで待ってくれと言ってある。
二つ目は数日前の敵地攻略の立役者としてこっちも王の所へと言う物だ。これは同盟の関係上、多少は前後できても行かなくてはならないだろう。
二つ目と同じくルイからの報告だが・・・これが質が悪い。吟遊詩人だ。この報告は、ルイ自身が自分の潔白を示す為もあって、いつもの雰囲気と違った。終いにはギアスで強制した状態で潔白を示しても良いと言うくらいだ。
吟遊詩人が何を歌ったかと言うと。俺を使ったサーガだ、腹立たしい事にエルフ防衛線に始まり龍殺し、巨壁防衛戦。他にも色々、俺の戦闘を見てきたかの様に歌っていると言うのだ。
幸い、戦いの内容自体は適当で剣と魔術のみ。場合によっては策略でと言うのもあるらしいが。そんな記憶はない。問題なのは何故俺が戦っていた場所が分かるかだ。
当然この歌は同盟の王にも聞こえている、距離があるお陰か、こちらの大陸にはまだ来ていないが、流通も少しずつ始まっている今となっては時間の問題だろう。
こっちに来られると本当にまずい。巨壁の民に聞かれても・・・まぁ良いか。しかし、ギルドの連中に聞かれるのはあまりよくない。成りすましの件もある。
とりあえずふざけた吟遊詩人の捕獲。これが最優先だ。
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