第256話寄り道をせざる得無い

 全てを射ち抜いた。後は尋問するだけだと思ったんだが・・・ここは人の領域ではない。したがってこれだけの戦闘をすれば当然おこぼれに預かろうとする奴等がいる訳だ。



 出てくる出てくる魔物達、狙いは弱った人間。襲撃者達だ。距離的には俺の方が近い。一人は確保しなくては、急いで走り一番装備が良く、指揮してたであろう人物に更に攻撃を与えてから、引きずって狩人の元へ引き返す。



 魔物の殲滅?できなくはねぇよ? ほらある程度使うものや魔術は抑えたいし、囮もいるからもういいかなと。



 足を引き摺りながら逃げる者、弓矢で応戦する者、様々いたが。今一人がオークの食料となった。




 そしてまた一人がオークの手に落ちるが、おかしな事にその場で殺されていない。遠目に観察すると。




 甲高い女の声が聞こえた。そのまま米俵の様に肩に担がれ森へと消えていった。どうやらテイクアウトされるようだ。助け無くていいのかと狩人君に聞かれたが。



「男女平等ってのは良い言葉と俺は思うのだ。敵は敵、そこに男女は関係ない」と切り捨てた。



 まぁ名も知らぬ彼女の行く末は想像を絶する物だろうが、知った事ではない。



 数匹がこちらに標的を変えたようなので射殺す。そうしているうちにこちらはには来なくなったので、ゆっくりと後方を警戒しながら確実に撤退する。



 残念ながらここまでの様だ。このお荷物を連れて探索は無理だ。今回の事である程度の場所は分かったので次回は一人で行くとしよう。部外者を連れてはやはり厳しい物があると今回で痛感した。




 唯一の生き残りの捕虜だが、切った木に括り付けて引き摺る。




 街に戻りギルドにそのまま向かう。警備兵に何事かと聞かれたが、悪漢に襲われたので返り討ちにしてギルドに引き渡すと言ったら。よくやったと通してくれた。



 盗賊等は何処でも頭を痛める問題なので、こんな反応である。



 ギルドに付くと長が大急ぎでこちらに来る。何かしら情報がはいっているのであろう。



 茶番を早く終わらせて、本題に戻りたい。


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