第238話決行
念話符からの通達が来た。GOサインだ。さぁ始めよう。巨大宗教の瓦解の始まりを。
民衆に呼びかける最適な魔術がある。これはアリアの魔術だが、空に予め作っておいた映像と音声を流すだけの物だ。俺が記憶で見た時は、小さなドールを使い敵城に花火を設置して、完了後この魔術を行使周囲の民衆及び逃げる意思がある者を避難させ、景気の良い花火を打ち上げるって使い方だった。
城の主要な人物は結界等を使い守りを固めていたが、中から爆発したのではどうしようもなく、結果消したい人物を消すという結果だけが残った。
少し思考が反れたが、要はこの魔術の出力に例の力を混ぜる、ただそれだけだ。起動実験も問題なく済んでいる。
では始めよう。
昼下がりの空に突如として人が映し出される。それを見た人々は皆頭を垂れた。それは教国が崇拝する神の姿だからだ。しかも神々しい気配まで感じる。偽者を疑う者等いなかった。
「わが子等よ、我は悲しい。我を崇拝していた宗教は何時しか腐敗し、欲で領土を広げ、人を思いのままに操り非道を繰り返す。我の名の下に等とのたまって。よって我は罰を下す。巻き込む者もいるだろう。しかし、必要な事なのだ。耐えて欲しい」
「富む者よ餓えるものをどうか救って欲しい。ただし教国の信徒にそれは不要だ」
それだけを言い残し映像と気配は消えた。
その後起きたのは大混乱。そして信徒の弾圧にはならず、力がある教国のほうが何とか抑えている状態だ。
そして3日後。ほぼ全て教国関連施設から食料物資及び農場が消えて不毛の荒地が広がった。
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