第162話新しき大陸へ到着

 まず必要な事を確認しよう。今回は情報が必要だ。従って信頼というか社会的ステータスも必要になるだろう。この辺は商人としてダイスの姿のまま行けばある程度は問題ない。



 必要なのは加減である。莫大な利益を生み出す大商人ではダメなのだ。普通に権力者に目を付けられる。かと言って、貧乏商人では話にならない。情報が欲しいのだ、ある程度権力者とも接触はしなければならない。




 匙加減が難しい案件である。どちらにしろ現場に行って需要の確認等。無名商人でも出来る事をしないと始まらない。



 って現実逃避してる場合じゃない。念話符を出して。




(おい、淫魔。ここ何処だよ。俺はてっきり町か村の近くに転移されると思ってたぞ)



(淫魔って・・・その大陸に着いてすぐ転移符を設置しただけだからね。本当になんの情報も無いよ。この世界に来た時に比べれば、なんと言う事はないだろう?)




(ああ、そうだな。じゃあもう用はない.。じゃあな)念話符を切る。まぁ海が見えた時点で嫌な予感はしたよ。




 海岸沿いに川を見つけるのが早いのかねぇ。




 と思った時期が俺にもあったよ。結構な速度で移動していたが、見つける頃には日が傾きだしている。




 野宿も嫌だし、一度帰るとするかな。符の隠し場所を探そうとしていたその時。嫌な音が聞こえてきた。馬の嘶く泣き声。金属と金属がぶつかり合う音。魔術の物と思われる爆発音。



 気付かれない様に見に行ったが。どうと言う事は無い。ここでも野盗が居て。被害者がいる。まだなんとか耐えてはいるが。時間の問題のようだ。




 銃を使えば手っ取り早いが。別の面倒がでるし、見せたくは無い。今回は投石で倒すとしよう。何、補正を10も動かせるのだ。自身を強化して相手を弱体させれば、簡単に事は済むはずだ。



 実際簡単に済んだ。のは良いのだが。今度は加勢した連中に取り囲まれてしまった。



 とりあえずは話をして考えよう。


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