第44話鬼退治に行こう
「偵察だぁ?」
いつものように飄々と彼は言う。「オーガが確認されたそうです。数は5体。狩れるなら狩って欲しいですが無理をする必要はありません。この町にとって奴等は怨敵でもあります。討伐軍を待てば明後日には来てくれるでしょう」
「そういう訳で行くわよ。無理はしない程度でね」リムがそう言い放つと、連中の動きが速い事。即決即断みたいで危うげにも見えるが、気持ちが良い動きだ。
出現場所はこの前俺が狩場にしてた場所だ。どうやらオークを餌として住み着いたらしい。
目的の場所に着いた訳だが・・・「何が5体よ。20はいるよねあれ?」
森と平原の境目付近で彼ら止まる。
「そんなに厄介なのか?あれは?」
「厄介だぞあれは、まず純粋に怪力が脅威だ。次に只々固い。これだけでも面倒なのに、独自の武術や剣術、更には連携もする。5体でギリギリ犠牲を出しながらいけるレベルだ。20とかお話にならない」
「撤退よ準備しなさい」
「待ってくれ」俺は待ったを掛けた。
「どうするつもり?ダイスじゃ話にならないわよ?」さすがリーダーきつい事を言ってくれる。
こう言う時はまずステータスを見てからだ。
オーガ
力913
HP1020
防御400
MP50
速度40
思考85
攻撃と防御が笑えないレベルだ。しかし、やれない事はない。
「仮にだ、奴等にこの半分の距離で気付かれたとして、ここまで来るのにどのくらいかかると思う?」
「奴等はでかい割には早いが、俺達の方が走るだけなら早い。逃げるのはもっと距離が無くても可能だ」
「じゃあこいつを試しても問題ないな?」
「少しでも打撃は与えたいですし。良いんじゃあ無いですかリーダー?」スロートが援護してくれるようだ。
「ミルも問題ないと思う」
「分かったわ。無駄だと判断したらすぐ逃げるわよ、良いわね」
「了解」
改良したライフルの、精度を見るに丁度良い。まずは奴等の速度をイカサマを使い下げる。あと気付いたのだが、レベル自体も下げられるみたいなので、当然下げる。己のは上げる。
これで奴等の速度は3~4は落ちた。1割は大きい。うつ伏せになり取り付けたスコープ見て、照準を頭に合わせ引き金を引く。
乾いた音と共に1体のオーガが地に沈んだ。十分効果はあるようだ。向こうは混乱しているようなので、確実に一発一発打ち込んでいく。5匹沈めた所でリーダらしきオーガが音の方へ進む事にしたようだ。
当然統率者がいるなら、そこから打ち込む。命中精度は7割と残念だが、半分まで距離を詰められた時点で16体、残り7体。この分ならいけるだろう。
結局こちらに着く前に全滅させる事が出来た。周りを見ると信じられない、と言いたげな顔でこちらを皆が見ていた。
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