第42話防具を作ろう
半年後にはダンジョンに行く事が決まっている。では、俺は何をすべきか。まずは地力の向上、これは言うまでもない。
次に武器の性能の向上。これが大事だ。教養の補助でどこまで精度を上げられるかが問題だ。
結論から言おう。このスキルは・・・洒落にならない。俺が作ろうとしたのはマシンガン、構造はあまり知らない。そこで補助を使用した所だ、頭に流れ込んできたのは図面その物だ。元の世界であれば大した事の無い情報だろう。
パソコンで検索でもかければすぐだ、この世界は別だ、ようするに数々の英知を引き出せるスキル。補助なんて謙遜が過ぎる名前ではないだろうか?
今なら材料さえ揃えば、飛行機ですら再現可能だ。もっとも石油など出回る訳もないが。
マシンガンは比較簡単に出来た。木材と金属の銃で最新型には程遠いだろうが、十分だと思う。
次に作成したのはメンバーの分も含めた防具だこれには防刃チョッキに近い物を準備した。上から彼らの装備を着られるように調整した。
苦労した点と言えば。サイズを測る時に女性陣がめんどくさかった事くらいだ。レイナは説明すると「脱いだほうが計りやすい」等と脱ぐ素振りを見せたので急いで止めた。見たいような気もしないではないが、後の事を考えれば割りに合わない。
ミルはまぁただただめんどくさい。「じゃあお前のは無しな」といったら、すぐ協力的になったが。
リムは普通に恥らっていた。まぁこれが普通の少女の反応ではないだろうか。他の二人に少し分けてあげて欲しい。
数日後
「これが完成品だ、効果も試したいだろうから、試し切り用の物も一つ準備してある」
丸太に着せたベストを設置している。
「旦那、これはいくらなんでも軽いぜ、こんなんで役にたつのか?」ガイの疑念も尤もだ。
「じゃあお前のバスターソードで試してみれば良い」
「わりぃが本気でやらせてもらうぜ。命に関わる事だからな」
ガイは魔力を全身に纏う。闘技なんて呼ばれている、自身にしか掛けられない、身体能力向上魔術だ。この状態のガイは巨体のオークや熊なんかでも一刀で二つに別つ。
結果、面白いくらいに丸太が飛んだ。固定していた杭を完全に折りやがった。
メンバーは丸太の所まで駆け寄る。外でやって良かった・・・
「こいつはすげぇな」ベスト自体は無事。中の丸太は酷い事になっているが。
この結果に一同は満足していただけたようだ。
そんな中「ねえ、なんでダイスは鍛冶職人では無くて、素材屋さんなの?これだけの防具を作れれば凄い鍛冶師だよ?」
「これは、自分と仲間用の物だ。売る気は無いよ、当然みんなも誰にも渡さないでくれよ」
酒やパンの技術で世界はそこまで変わらないと俺は思っている。蒸留技術は正直アウトのような気もするが・・・やってしまった物は仕方ない。
何にせよあまり軍事に流用できる物はあまり出したくないのだ。ただし、自分は使うが。
予め作っておいた防刃手袋もメンバーに渡した。防具として思いつくのはこのくらいだろう。因みに防弾チョッキだが、斬撃にはそこまで耐性は無く、鋭い物にはあまり強くない。弓矢に対してなんかもそうらしい。
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