第31話彼女達の答え
「父さんとの話はどうだった?」聞くつもりが先に聞かれてしまった。
「ギルド長からは、今はまだ動くなと、それとなく言われたよ。ギルド長もなにかしらしてくれるみたいだ。」
「すぐにここから出て行くって事は無い。もう少しよければ護衛を頼みたい」おれは5人に頭を下げた。
「ああ、それなんですけどこちらから提案があるんですが、どうでしょうか?」スロートがニコニコと言ってくる。女性なら破壊力があるかもしれないが、男の俺には何の意味も無い。年下の少年なら無邪気だなーで終わるが。こいつは多分年上、見ようと思えば見れるがそんな気も起きない。
なにが言いたいかと言われれば、なんか腹が立つ。その程度だ。
「提案があるなら是非聞こう。案は多い方が良い」
「僕が言うのも良いですが、こう言うのはリーダーの役目でしょ?」スロートはリムに促す。
すぅっと息を吸って「まあ単純な話よ。私達のパーティーメンバーにならないかって事」
「旦那がいりゃ飯が美味いから良い」ガイはそう言いながら笑い。
「長距離攻撃は助かる」とレイナ。
「君はツッコミ要員として使えそうだ」意味不明な事を言うミル。
「提案は嬉しい。しかし、俺は面倒ごとに嵌ってる最中だ。かなりの迷惑を掛けると思うのだが」
「別に良いよ。まずここの領主はまともだからね、そう酷い事にはならないよ、父さんもいるし、ギルドの後ろ盾まであるんだから」
互いに利益はある。俺としては一人でのリスクの高さと、今現状俺は弱いって事だ。ここの面子に銃を使ってようやく同等くらいだろう。いや、魔術についてイマイチ理解が追いついていない事を考慮すれば、更に分は悪いだろう。こいつらからすれば銃という魔術は、戦力にして良い物なのだろう。
「まだまだギルド登録終わったばかりの、初心者だが、よろしく頼む」
こうして俺はこの濃い面子の一員になった。
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