第6話奴隷狩りに出くわす

リュートにたたき起こされた。周りはまだ薄暗い



「多分奴隷狩りだ」


 目を凝らすと数人木の陰にいる。当然鑑定先生達の出番である。




 ジギ

 力18

 HP18

 防御7

 MP3

 速度6

 思考5


 ギギ

 力130

 HP50

 防御8

 MP1

 速度5

 思考3




 あと3人いたが俺よりステータスは低いようだ。




「お前は逃げろ。私は奴等を始末する」




 ただ助けられてばかりじゃよろしくない。少しばかり手伝うとしよう。奴隷狩りらしき連中は武器を掲げてこちらに走ってくる。リュートに全ステータスを+3、奴隷狩りの諸君に-3をプレゼントしてみる。




 すると3人が倒れた。ステータスを見ると思考、もしくはMPが0になっている。成るほどこのどちらかを0に出来れば気絶する訳か。やっぱり便利だ。まぁリュートのようなのが敵にきたら焼け石に水状態であろう。



 異変に気付いたリュートは「お前何をした?」問い詰めてきた。奴隷狩りのみなさんも自分に起きた異変や、倒れた仲間に困惑している。




 俺が体を揺さぶられるうちに、奴隷狩りの皆さんは撤退を選んだらしい。良い判断だ。ある意味俺は奴等を助けてしまったのかもしれない。リュートならすぐに殺せたであろうし。



 おっとリュートに答えねば、まぁ適当にぼかすか「ああ、体が少しだが軽いだろ?」



「確かに。だから何をしたんだ?」




「こっちに肉体強化魔術を掛けた。逆に向こうには弱体を。倒れたのは精神力が低い奴が耐えられなかったんだろう。そのうち起きるさ」


「珍しい魔術だな」



「そうですね、未熟なせいで微々たる効果しかない。弱い者相手ならそれなりに使えるが、アンタ程の強者には役に立たないさ」




「そこは鍛えればいい。どちらにしろ無駄な労力を使わずに済んだ。礼をいうよ」




 それから少し早いが移動を再開した。この世界の情報を色々聞いた。「そんなことすら知らんのか」と心配する彼はお人よしなのだろう。


 そうして着いたのは町だった。

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