第3話 砂漠遺跡即興曲

「聴くって何をだ?」


「ボクのギターを聴いてほしいんです!!」


「別にいいが...それを弾けるのか?」


「何だか...初めて使うはずなのに、思い出したような気がしたんです!」


「思い出しt...」


~♪ ~♪ ~♪...


スナネコはツチノコの言葉を遮るかのようにギターを弾き始めた。

「っておい!...まじか...」


ツチノコはいきなり弾き始めたことを突っ込もうとしたが、あまりに完璧なスナネコの演奏にその気をかき消された。


ただ音を鳴らしているだけじゃない。リズムに合わせて、「弦」という糸を弾き、左手の弦の押さえ方を変えて音を変えたりしている。


そして何だかそれは心が癒されるメロディーでもあった...


とても触ったばっかりで為せるようなものではなかった。

「スナネコ...お前は一体...」

ツチノコすらも状況を理解できなかった。

ただただスナネコの演奏するギターに聴き入っていた。

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