聲
@chi_kuwa
25時
ふと思い時計を眺めると部屋の時計はぼんやりと25時を示している。
君からの言葉が届かなくなって、もう何日目なんだろう。
僕はまた君からの連絡を見るために画面を眺めた。今までは毎日のように他愛なくて、愛おしい言葉が届いていた。
でもいつかの君の
「もう、やめよう。」
この言葉でそれは途絶えた。
初めはどんな冗談かと思った。でも遠く聞こえた、
「もう疲れた好きじゃない」
この言葉が現実を受け入れられない僕に鋭く、冷たく、尖った現実を突きつけた。
信じられなかった。
いや、まだ信じられない信じたくない。
だから僕はまだ、君から届くはずの
「冗談だよ」
を、待ってこんな時間になってしまった。
涙は、もう枯れてしまったのか 「悲しい」 これだけが僕の心に居座って離れなくなった。
僕は、待った。ただ君の言葉だけを待った。
時間も気にせず、待ち続けた。
そして気づくと僕に6時半を教えるアラームだけが騒がしくなっていた。
聲 @chi_kuwa
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