第6話

俺が調べた情報は非合法でしか手に入らない情報もある。その中には出来れば事実でなければいいと思っている人体実験や生物兵器の開発を匂わせる文章もあった。

さすがに国の政策だし、意外と兄の件もすんなり分かるものだと思ったが考えが甘かったのかもしれない。

入学してしまった以上逃げることも出来ないし調べては見るが、今1番厄介なのは一緒に歩いてる隣の男だ。


無論喋るネタも無く無言になり気まづい雰囲気漂う中ひたすら目的の場所を探して歩き続けている。



「ん?あの建物とか寮じゃねーかぁ?」



こいつは何を言っているんだろう?あれはどう見たって倉庫だし、おそらく中は6畳位の広さだろ?あれが寮に見えるヤンキーの脳みそに驚きを隠せませんよ俺は!!やる気あるんですか?とか考えてる間に既にドア開けてるし!?「勝手に入んない方がいいかも」 とは言ってみるがその言葉は建物内に虚しく響き渡り隼人は考えるそぶりを見せるが「心配し過ぎだろ」と言いながら悪そうな顔でニヤッと笑みを浮かべて建物に入っていった。


「ん?階段がある」


「階段!?って、いや……ここは……」


倉庫に見えた建物の中には地下に続く階段があり、その先は暗く人の住めそうな場所ではないと隼人に言ったものの「まぁ面白そうだし入ってみよぉ」 と少し楽しそうだった。無論俺は入りたくないが恐ることなく進んでいく隼人を追いかけるようについて行ってしまった。


「暗くてなんも見えねーなぁ」


「もう引き返さない?これ絶対入っちゃいけないところだよ」


「ここ法律ないらしいしどこ入ろうと大丈夫だろぉ?それに、この学校にはなんか裏があるって言ってたじゃん。ここになんか手がかりあるかもしんねーし。もう着いたみたいだぞ」


「そんなに深くはないんだ。何もなさそうだしもう出よう」


早くここから出たい気持ちでいっぱいで来た道を戻ろうと後ろを向いた。


「いや、まった。これドアじゃねぇ?」


ガチャっと言う音がした。

隼人は壁をさすっているようだが。何を……「カチッ」 急な光に目を覆い電気を探してたのかと思った。


「あんじゃん電気!」


「結構広い所……それにここ……」


「住めそうじゃねぇ?寮とかよりも襲撃気にしないで寝れそうだし個室が4つもあんじゃーん!ここにしよう歩」


「え!?ま、まぁ確かに暮らすには不自由しなさそうだけど」


「んじゃ決まりな、俺こっちの部屋使うは!この後何もないだろうし少し寝るわぁ、んじゃまた後でぇ」


隼人はそう言って早々に個室に入り、俺も別の個室に入って腰を下ろした。

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