ロイドの暴走

勇者達と闘い始めて暫くして・・・彼等も疲れて来たのであろう、肩で息をし始めた・・・


「ぜえ、ぜえ、本当・・・しつこいな・・・・」


「・・・はあ・・・はあ・・・だけど・・・向こうも疲れているわよ・・・・」


「・・ですが、これだけ時間をかけていると戦士の方が気になりますね・・・」


「・・・・・・・・・(肩で息をしている)・・・・」


・・・そう言って、肩で息をしながら・・・4人が全員・・・疲れで、足を止めた・・・・


・・・チャンスだ・・・今なら、全員と話すことが出来る・・・俺は、最初にしようとした、話し合いをする事を決心した・・・


それが・・・いかに無駄だという事を知らずに・・・


「はあ・・・はあ・・・1つ聞かせてくれ、どうして俺達魔族に攻めかかる・・・こちらからは攻撃していないはずだ・・・・・・・・・」


俺は4人達に疑問を問いかけた・・・ずっと気になっていた事・・・それは、何故侵略行為をして来たという事だ・・・・


父上からは母上との結婚の後、人間の領土に一度たりとも攻めていないはずだ・・・


いや・・・違う・・正確には、父上が魔王になった時から、魔族は、人間達の領土を奪おうと積極的に動いた事はない・・・それなのにどうして・・・・


俺は、今にも倒れそうになる身体を立たせながら、必死になって聞いた・・・


「・・・・・・・・魔族が何か言ってるわね?・・・・」


「魔族は存在するだけで邪悪な存在だろう?攻撃して何が悪い?」


「教典にも魔族は存在だけで害悪・・・神の敵とされています・・・魔族を滅するのは神の思し召し・・・ほら見なさい・・・この力を・・・」


そう言うと、本を持った男は俺に対して魔法を放ってきた・・・その攻撃で俺は吹っ飛ぶ・・・・・・


・・・神様が言うから・・・俺達魔族は敵だって・・・?


「俺達は・・・ただ・・・お前達と共存を・・・」


「共存笑わせる・・・!!お前達悪魔と手を取り合うなんて反吐が出る!!」


そう言って、青年は光り輝く剣を俺に向かって振り降ろしてきた・・・


「神から貰ったこの力で、お前達を根絶やしにしてやる!!!」


剣を持った青年が切りかかってくる・・・


障壁と剣で防御しながら考える・・・


なあ、お前ら、この戦争でどれだけの魔族や獣族達やお前達人間もどれだけ死ぬと思っているんだ・・・


その中にも家族が居るんだぞ・・・・・・また、増やすのか・・・・フェンみたいな奴を増やすのか?


何が、魔族は邪悪な存在・・・存在するだけで害悪・・・神の敵だ・・・


命を簡単に殺す思え達の方が邪悪な存在だろう・・・?


・・・・・・・・・なあ・・・こいつら、殺しても死なないんだよな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だったら・・・・・


・・・・コロシテモイインダヨナ・・・・


俺の中で、魔力が途轍もなく高まる・・・頭が思いっきりさえ・・・筋力が途轍もなく上がっていくのを感じる・・・


そして、同時に、こいつ等を破壊したい衝動が俺を襲う・・・


俺は咄嗟に極大魔法と回復魔法を同時に放つ・・・


普通なら瞬時に極大魔法を放ち、その上、回復魔法を放つこと等出来ないのだが・・・


自身から溢れ出てくる魔力を強引に消費し・・・極大魔法を使う、準備を無くし・・・同時に、回復魔法を使える程余裕を見せたのだ・・・・


「何なんだ!!何なんだよ!!!!これ!!!!!」


剣を持った青年が俺の極大魔法を喰らいボロボロになって何か言っているが関係ない・・・


俺は青年の左腕を切り取る・・・


「ぎゃあーーーーーーーーーー!!!!」


本を持った男と杖を持った女が魔法で攻撃してくるが、魔力のごり押しで魔法の準備時間を無くし・・・


極大魔法を速攻で発動させ2人を吹き飛ばす・・・


気付くと、俺の後ろに無口な男が居た・・・


俺は反射的に体を強化魔法で強化させ後ろを振り向き剣を振る・・・その瞬間、無口な男は真っ二つになった・・・・


「ハッハッハッハ・・・・・・・・・・・・・・」


ははははははははははははははははははっはあははははあはっは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


心の中で思いっきり笑いながら、暴れる・・・暴れて暴れて暴れまくる・・・


そうして・・・俺が正気に戻った時には・・・・4人共、居なくなっていた・・・・・恐らく逃げたのだろう・・・・・・・・・・・・・


そうして、気が付く・・・俺が先程やっていたことを・・・


人を殺すことを嬉々として、楽しんで・・・4人を殺そうとしながらも・・・その殺す事を楽しんでいたことを・・・


「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


俺はその日、ジェニーと父上が俺を見つけてくれるまで、叫び続けた・・・・・・・・・・・


本日の戦渦・・・相手約5万、こちら約3万の被害・・・戦線を後退させることに成功・・・・人間の部隊、撤退している情報有・・・・


至急追加情報を収集します・・・・・・・・・・・・・

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