準備・・・そして・・・
「本気で言っているのかい・・」
「・・・・・」
「相手は100万の軍勢何だよ・・・・」
私はそう、青年に話しかける・・・いや・・・そう、ロイドに話しかける・・・・
ロイドとハールは戦争が始める3日前に戻って来た・・・リイムと言う精霊を連れて、ロイドは青年に成長して・・・帰った来た瞬間抱き着かれた時は驚いた・・・・何で青年になったのか、疑問だったが、とにかくその時は抱きしめ返してあげていた・・・・
その後にバイド達と共に色々聞かせてもらった・・・
信じられない程の力を手に入れた事・・・その力を制御する為に別の空間・・・1日で1年以上過ごせる空間で数十年修行した事・・・そして、神の事・・・その全てが信じられない話だった・・・時間を操る魔法何ておとぎ話しか聞いた事が無い魔法だ・・・神についても信じられない真実ばかりだった・・・
だが、目の前に成長したロイドを見るとそれも信じるしかないと思えた・・・
(というより、ロイドの魔力が全く感じないのだけれども・・・)
そんな事を考えていると・・・不意にロイドがこう言ってきた・・・
「今度の戦争・・・一人で闘わせてください・・・」
それから冒頭の様なやり取りをした・・・何を馬鹿な・・・相手は100万の軍勢私達の軍をそう辺りにしても勝てないと・・・それでもロイドは折れない・・・・それどころか、バイドが・・・
「ロイド・・・言っている意味が解って言ってるのか・・・?」
「・・・はい・・・」
「相手は100万の兵全員が加護を持っている可能性があるのだぞ・・その強さ知っておろう・・それでも一人で闘うのか?」
「・・・はい・・・・」
「解った・・・」
そう言ったきり、バイドは何も自ら進んで言葉を発しなくなってしまった・・・ってその言葉・・・
「認めるんですか・・」
「ああ・・・」
「100万の兵士ですよ!勝てる訳が・・・!」
「それでも、闘うとあやつは言ったのだ・・・」
それっきりまた何も言わなくなってしまった・・・こうなったら・・・
「ハール!貴方!何も言わないけど!息子を死地に追いやる気!!」
唯一ロイドを最後まで闘わせたくないと抗議したハールに問い詰めた・・・
「ロイドが決めたことです・・・それに・・・」
ハールは一度深呼吸をしてからこう言った・・・
「ロイドが負けたら、誰も勝てませんから・・・」
そう断言した・・・
「・・・それは、私らの軍、全軍とロイドを比べて、ロイドの方が強いって言いたい訳?」
「・・・ええ・・・」
そうハールは断言した・・・だったら・・・
「だったら、見せてもらおうか!その力を!!」
ロイドを見て、そう言った・・・ロイドは頷き、場所を移動して闘う事になった・・・・そして・・・
―――――――――――――
ロイドは一人支度をしていた・・・・リイムは近くで背伸びをしている・・・
リイムと言う名前は契約した時に決めた名前だ・・・名前の由来?ただ、頭に浮かんだからその名前にしただけだ・・・仕方ないだろう!半分死にかけで、名前を早く決めないと死ぬって言われたらとにかく名前を付けないと思うじゃん!!
狼狽してしまった・・・うん・・ごほん・・・とにかく、この戦争の動きは大事である・・・
この戦争、勝ったからと言って何か解決するかと言えばそうではない・・・むしろ、神の目に止まってしまう可能性すらあるのだ・・・
別の空間で数十年、様々な可能性を予期して準備してきた・・・それでも、うまくいくかは解らないとリイムは言っていた・・・それでも・・・・
(闘うしかない・・・)
そうだ・・・とにかくこの戦争で勝つ・・・それが最低ラインだ・・・そしてその後は・・・神がどう動くかによって決まる・・・まあ、加護を受けてしまった人間は救えないとリイムは言っていたが・・・せめてそれ以外の人だけは救って見せる・・・
そう心に決めた・・・
「準備は良いか・・・」
父上が野営のテントに入ってくる・・・俺は頷く・・・
「私達はお主がやられるまでこのテントから一歩も動かない・・・それでいいのだな・・・」
その言葉にもう一度頷く・・・周りに味方が居ても全力は出せないのだから・・・
「そうか・・・」
それだけを言うと、テントから出ていく・・・俺も同じように着いていく・・・リイムは俺の隣に付き添う様に着いてきていた・・・
リイムの大きさは初めて会った時から変わっていない・・・本人曰く・・・
『ロイドと会ったこの姿が気に入っている』
という事で全力で俺と闘う以外この姿で固定している・・・まあ、今回の戦争・・・神が出しゃばってくるのなら、リイムも本気を出さなくてはいけないだろうが・・・
そう思いながら、外に出て・・・向こう側を見る・・・人人人・・・・見渡す限り人だらけだ・・・・
「怖くなったか・・・」
「別に・・・」
ああ・・・この程度もう既にリイムでシュミレーションとして何度も映像を見せられた・・それどころか同じ様な実力を持った人を魔法で作り、闘った事だってある・・・
今更この程度の軍団怖くも無い・・・
「そうか・・・」
それだけを言うと父上は黙った・・・向こうの人々が雄叫びをあげた・・・来る・・・・
次の瞬間人の山が動き出した・・・それに合わせて、俺も飛び出す・・・さあ、始めようか・・一方的な戦争を・・・
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