3歳になって変わった事

俺は3歳になった。上級呪文・・・大魔法とその上である極魔法をの一部を覚え、なんとか、先日グバンダ師匠を倒したのだ!


・・・・倒しちゃったよ俺・・・竜を・・・多分師匠本気じゃなかったんだろうけど、今度は本気を出して試合・・決闘してくるのかなあと不安半分、楽しみ半分で次の日、訓練をしに行くと・・・


訓練相手・・・もとい・・・対戦相手が父上に変わった・・・・


ホワイ!何故!!父上に対戦相手が変更になっているの!?


しかも、ジェニーにはお父様との訓練には大魔法しか使わない様にと言われたし・・・まじで?!せっかく覚えたのに・・・


せっかく今日は・・・グバンダ師匠の本気を見られると思ったのに・・・


俺がそんな事を考えて下を向いていると・・・


何故だか父上が『吾輩が怖いのか?』と言って来た・・・そんな訳無いだろう!!・・・いいよ・・・!グバンダ師匠を・・・竜を倒した俺の力・・・・父上に見せてやる!!


普段・・・書類整理しかしていない父上に何か絶対負けない!!


ごめんなさい、生意気言いました・・・俺は速攻で負けた・・・


はっはっは、父上強すぎ!!


城の中で書類整理をしている姿しかみていないのに、全然勝てる気がしない、赤ん坊の時に始めてあった時に途轍もない威圧感を感じたが・・・実力も伊達では無かった・・・


本当に調子乗っててすみません・・・・!!


うん、グバンダ師匠にまぐれで勝ったからと言って慢心絶対ダメ・・・絶対!!


そして、ジェニーに言われてやっている相変わらずファルに対する子育て奮闘記継続中です。


一応仲良くなりたいという気持ちがあったので頑張っていたのだが、3歳になって半年過ぎた時、子育てをして9ヵ月位たったある日、ファルは俺から離れなくなった。


・・・呪いとかで引っ付いている訳では無く、物理的に引っ付いてきます・・・・はい・・・


そして・・・今も、俺の服を引っ張って離れません・・・


いや、仲良くなろうとはしてたけど、こんな風になろうとは・・・俺は強引にファルを俺から離そうとするが・・・ファルがその度に大きな声で鳴く為・・・話すことが出来ない


しかも・・・くっつく時間はずっとだ・・・それこそ・・・・訓練中とかも関係なしにファルはくっついてくる・・・


俺は仕方が無いのでに魔法の訓練はもちろん、戦闘訓練の時も背中にくっつけて行った・・・


戦闘訓練中も俺の服から手を放さないファルを見て『握力すげーなファル・・・』何て事を考えていた・・・


障壁をファルに張っていたとはいえ、よくケガしなかったよな・・・まあ、父上もその辺は手加減をしていただろうけど・・・本当に無事に済んで良かったよ・・・


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


それから、ファルが1歳になった時俺への・・・くっつきを辞めさせた。


もう、色々説得するのが・・・大変だったが何とか辞めさせた。(疲れたよ・・・)


・・・と言うより、俺の説得・・・言葉・・・理解している様な気がするんだが、気の所為だよな・・・まだファル1歳だし・・・


ファルと一緒に訓練を行った戦闘訓練はあんまりやらせられなかったが、その代わりに魔法の訓練は一緒にやった・・・


その結果・・・ファルは初級、中級魔法をある程度使えるようになった(覚えるのはえーよ)、しかも・・・俺が使えなかった精霊魔法も使えるようになった。


・・・どう考えても、言葉理解しているよなファル・・・いや・・・!理解していたとしても!!習得早く無いか!!魔法の!!


俺・・・前世の記憶があったから早く習得できたけど・・・妹は違うだろうが!!何で出来るの!!?


その事をジェニーに聞いてみると以下の答えを言って来た・・・


ジェニーいわく、ファルは感覚で理解する事が出来るらしく・・・しかも、その理解するスピードは一瞬で魔法の構築を理解する事が可能なほど早いらしい・・・・今更ながら『俺の妹すげーよ』と思った・・・


だが、そこまで考えた俺はある一つの可能性に気が付いた・・・・


・・・・ファルのこの習得スピードがこの世界の赤ん坊にとって普通なのでは?という事だ・・・


俺もすぐ魔法を覚えたが、それは転生者だからであって、他の人は、もっと遅いと思っていたのだが・・・


妹の習得スピードの速さを見てこれがこの世界の魔法習得の速さの基準なのかもしれないと考えた・・・。


そう考えるとやべい・・・・子供でこの魔法レベルという事になると・・・他の人達・・・大人達もすごい強いって事だよな・・・そう考えると、父上が書類仕事だけしかしていないのに、あれだけ強いのも頷ける・・・・


そうなると・・・この家の外ものすごく危険なんじゃあ、今まではジェニーとグバンダ師匠としか外に出ていなかった為、他の生き物を見たことが無かった。


まあ、師匠達が安全な場所を選んで、多分修行していたのだろうけど・・・


魔物と言われるモンスターもいるとジェニーから言われていたが、そうなると、その魔物の強さやばいレベルなんじゃあ・・・


本気のグバンダ師匠やジェニーの強さがどの位の強さがあるのか解らないけど・・・


そう考えると・・・それすら超える化け物が沢山いてもおかしくない。


考えれば、考える程、自分の弱さが思い知らされる・・・・


もっと、特訓をしなければ!!竜になったグバンダ師匠に勝ったからと言って慢心はいけない!!!


そんなこんなで俺は必死になって修行を続けた・・・


そして、4歳なり、そして、5歳になる1カ月前父上に呼び出さるまで、この生活は続いていった・・・そして・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る