緑より赤

画面表示を見てウンザリする

キライなヤツからの電話だからだ

この電話に出なければいけない事実

現実が最高に高ぶっていた、この気持ち

奈落に突き落とされた

「あー」と声にならないモノが喉で鳴る

充電器から外す

緑と赤

しょうがないから緑を押す

「はい、――」

やだヤダやだヤダ

愚痴、悪口、仕事、別れ話、押し問答

『いつになれば、まともになるの』

普通ってなんでしょね

電話して交流することだろうか

アプリで馴れ合いをすることだろうか

あーやだやだ、好きにさせてくださいよ

時間を見ないで緑を押した

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう！

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録（無料）

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る