第31話 神話素としての金(カネ)
金(おかね)の神話的変遷
カネの象徴ははじめは石。石から金属、金銀銅。そして宝石、紙幣へ。
西洋中世末期、銀行はひとつの神殿となる。托鉢修道会が利子論を神学的に洗練させ、モンテディピエタとして、後に世俗化される銀行の原型を作り出した。
そして現代は電子マネーに。ほとんど神と化した金、そして情報。
中世で心的荒廃の象徴は聖杯でいやされるべき「荒れ地」だった。エンデはそれを四次元的なひろがりを持つ「虚無」だととらえた。エンデはその虚無の深淵に、あまりに膨張した「貨幣」経済の拡大を布置した。
現代の新たな金、もはや「貨幣」経済を超えた金の、新たな神殿はどこにあるのだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます