第9話 影との同化

あるいは自己肥大


さけるのが非常に難しい。なぜならユングの言う自我と自己の融合による「自己の拡大」、または仏陀の言う「アリからチリひとつにいたるまで、すべての衆生は神」、という偉大な悟りとも、見かけは区別がつかない。

感動がその境目を狂わせる。それも低級な感動とも限らない。高度な感動や達成こそ、落とし穴になりやすい。 事無かれ主義な人々より、高みを目指す人の方が、とらわれやすい。


人間は若いうちにそれに一度囚われ、ワクチンをつくっておいたほうがよいかもしれない。


参考、ゲド戦記-影との戦い-

   ファンタステスの挿話、影(黒騎士)にとらわれた主人公の青年。

  はてしない物語、救世主としての自分に酔うバスチアン

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る