第7話 世界の果ての街

村上春樹「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」に現れる、現実には存在せず、けれども神と同様、有史以来人のこころに在りつづけた神話的な想像の街。西洋中世世界の「世界の果て」と同じく、近世以後、現実世界からは消える。


そこに住む人間は、人間的(しばしば動物的)な欲望を持たない枯れた、干からびた人々。


ユートピアや桃源郷とは親和的な概念と思われるが、同一ではない。


例としては他に、エンデのはてしない物語でバスチアンが旅の果てにたどりつく、「乞食となったかつての王たち」の街。個人的に心に残っている、日本ファルコムのダイナソアで主人公が迷い込んだ「始まりの街」。

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