ネット配信〜真実は小説より面白い

第4話 イベントについて

　いろんなルームを(イケメンの)覗いてみて、10人くらいをフォローした。

　入室して「さっちゃんさん」と呼んでくれない人のルームはフォローを外した。

　丁度、イベントが開催されていて、まぁたくさんのイベントがあるのだけれど、わたしは偶然なのか、配信初心者のタレントさんをフォローしていたのだ。

　ダンサーのジョニーは、のんびりとしていて、あまり闘争心がない感じだ。他の人は、やはり1位を狙っていた。

「絶対1位を獲る！」

　といっても、ファンが星といわれる無料のギフトや有料のギフトをステージに向かって投げなければ、ポイントが入らず、レベルも順位も上がらない。

　ファンがどれだけ応援してくれるのかは、配信者の人柄に寄るのだと思った。

　無料のギフトは、他の配信者のルームに入室して、Twitterでツイートしたり、30秒間視聴すると貰える。

　ツイートで25個、視聴で25個の星が集まる。最高500個近くまで集まる事ができるのだ。

　それを全部推しメンのルームで投げることを、一周、又はシングルと言う。

「一周完了しました」

「シングル完了です」

　リスナーの私たちはそうコメントする。

　配信中の一時間に、二週、三週しなければならない。二週は予め星を集めておけばできるのだけれど、三週が難しいのである。未だにわたしは理解はできていない。

　何故難しいのかというと、無料のギフトは永遠に貰えるわけではないのだ。一時間に集められる星は500個近くまで。正確には495個だ。

　はい、推しメンからのルーム配信の通知が来ました。直ぐにルームに入り、そこでも視聴ポイントが付くので、30秒間に5色の星を10個ずつ素早く投げる。色は5種類ある。そして視聴ポイントがまた5×5個の25個溜まり、ツイートをしてまた星は満タンになる。そして配信のステージに向けて星をひたすらタップして495個投げる。

「シングル完了しました」

　コメントしてる暇もなく、また星を集めてくる。そこで星を貰える制限が来る。また推しメンのルームに戻り、ひたすら星を投げる。

「セミコース完了しました」

「二週目完了です」

　ルーム内でコメントすると、ひとつのコメントに1ポイントが付く。カウントといわれる、1から50の数字を送信しても良い。但しコメントとカウントを合わせて50ポイントまでしか付かない。それ以上付くと不正が起こるからだ。カウントはコメント欄には表示されないシステムだ。

　そこでやっとゆっくりコメントができる。星投げしながら、カウントしながらコメントすることもある。何故って配信者から話しかけられたり、配信者が話してることにコメントしたいからである。

　イベントはファンにとって、とても忙しいことだけど、星投げすればするほど、貢献ランキングに名前が上がる。各ルームの。

　星投げてランキング上位にいくことも楽しみのひとつなのである。