二人の甘ーいひととき

継月

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11月11日


みずべちほー~ステージ上~


今日の練習が終わった俺はすぐに帰らず

ステージの上でゆったり座って過ごしてた

するとフルルが側に歩いてきて声を掛けてきた


「ねえねえ継ちゃん」



「どうしたフルル」


「今日って何の日か知ってる?」


「何って…ポッキーの日だろ?」


そう、今日11月11日はポッキーの日だ

1って数字が棒みたいだろ?

そしてポッキーは棒状のお菓子だ

だから1という数字が4つ揃ってる…つまり

ゾロ目の今日を棒上のお菓子の代表格である

ポッキーの日と称して売上を上げようという

お菓子メーカーのよくやりそうな魂胆だ

まあ他にもプ○ッツやじゃが○ことか棒状の

お菓子はあるけどな…


…え?2月14日も似たようなもんだろって?

あれはチョコ貰えない輩の勝手な言い掛かりだ

「あのブドウは酸っぱい」って狐が言ったお話のみたいなもんさ

そもそもバレンタインってのは…っと、これはまた別の機会に


「それがどうかしたか?」


「えへへっ、じゃーん♪」


そう言うと共にフルルはポッキーの箱を何処からともなく取り出した


「いつの間に持って来てたんだよ…」


どこからともなくじゃぱりまん出すフルルにこういうのも今更だけど


「休憩に食べようと思って持ってきてたんだ。一緒に食べよ?」


「しょうがないなぁ」


俺が承諾すると隣にフルルが座り

ポッキーの箱の封を開けた


フ「はい継ちゃんの分」


継「サンキュ」


中には袋が2つ入っているのでフルルと俺で

一袋ずつ食べることに



「ポッキーおいしいね」


「いちごとかチョコにナッツまぶしてあるのをよく食べるけどたまにはシンプルなのもいいな」


しばらくしてフルルの分が底をついた


「あっ、もうなくなっちゃった」


「いつの間にか一袋食べちゃってるよなこういうのって」


継月が最後の一本を取り出し口に咥えた瞬間

なんとフルルが継月の顔を両手で挟んで自分の方に向かせポッキーの反対側を咥えたのだ

突然のことに反応しきれていない継月を他所に

フルルはどんどん食べ進めていく


…そして


二人の唇が触れあった


「…えへへっ…///これ、

『ぽっきーげーむ』っていうんだよね♪」


「これ…前にも無かったか?」


「うん、でもまたしたくなっちゃった♪」


「…ったく…相変わらずかわいいやつ」


継月がフルルの頭を撫でるとフルルは目を細めてそれを受けた


「えへへっ、継ちゃんの撫で撫で、気持ちよくて暖かい♪…ギューッ♡」


フルルは継月の撫でが嬉しかったのか抱きついた


「おっと…よしよし」


継月もそれを柔らかい笑顔で受け入れ

抱き締めてフルルの頭の後ろを撫でる


「んっ……えへへっ♡」


フルルも抱き返し、継月の胸元に頬擦りをする


いつもの二人の微笑ましい光景であった



一方他のPPPメンバーはというと…


「あの二人、相変わらず仲睦まじいわね…」


「全く、見せつけてくれるな…」


「ほんと素敵なカップルですよね…♪」


「見てるこっちも顔が赤くなっちまうよなぁ…」


「噂では恋人ではなく兄妹のように

見える、なんてことを聞きますが…

あの二人は誰が何と言おうと相思相愛のカップルですよ!」


二人の様子を楽屋のステージへ続く方の出口からこっそり見ていた

マーゲイは相変わらず鼻血を垂らしていた



「継ちゃん」


「ん?」


「ポッキー…美味しかったね」


「俺は口のなかが何で甘いのか分かんなくなっちまったけどな…」


「……?」


「…なんでもない」



そんな二人は僅かではあるが甘く、継月は少し甘酸っぱいひとときを過ごしたのであった…



このあと継月はプリンセスたちに夕食に辛いものを、フルルはコーヒーのブラックをリクエストされたとかなんとか

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二人の甘ーいひととき 継月 @Suzakusaiko

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