第24話 新しい6年5組の担任
1学期、2学期、3学期を比べると2学期が一番長いはずだ。
なのに僕の楽しい2学期は、あっという間に過ぎてしまい、冬休みが終わった3学期も6年1組でいられると思っていたのに、、、
僕たちの6年5組は、2学期だけ臨時的に5つに分裂したけれど、
3学期からは6年5組に戻ることになった。
3学期初日、僕たちクラスメイトは、いつの間にか6年5組に戻された自分達の机を見て懐かしいと感じたし、机のなかった6年5組の教室より寂しさはなかったけれど、僕は6年1組の山田先生が好きになったし、授業も楽しかった。先生がいなかったら僕は土器の発掘もしていなかっただろう。。。それに鶴亀てんとう虫算まで、本当に山田先生にはもっと教わりたい事が沢山あった。
元のクラスメイト仲間なのに、新学期が始まったかのような不思議な感覚で新しい担任の先生を僕たちは待ちわびていた。
新しい先生は、秋山先生といい、若い女性の先生だった。
わかったことは、阿部先生はもう戻ってこないという事だった。
休み時間に女子たちがささやき始めた。
「秋山先生はりんさいなんだって、そして阿部先生は産休みたいよ。ママが言ってたもん。」
僕には、"リンサイ"も"サンキュウ"という言葉も なんだかよく理解できなかった。
大人の事情なのかもしれないけれど、1年間で先生が3人も変わったような状態にされた6年5組の生徒達は、担任っていったいなんなんだろう?と困惑していた。
僕は、山田先生に出会い、初めて先生という存在を好きになれた。
出来るなら、6年1組に編入したい。
まだ新しい先生の事は何もわからないけど、初日からそう感じてしまった。
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