第23話 鶴亀てんとう虫算
山田先生は、古墳に行ったときに僕が先生にした質問を覚えていた。
「河合、鶴亀算!遅くなったけど準備してきたぞ!」
山田先生は、僕に鶴亀算を教えてくれようと、わざわざ鶴と亀に会いに行ったのだろうか?
そんな事を考えていると、山田先生は無造作に箱の中から沢山の鶴と亀を出してきた。
「え?ナニコレ?」
と僕がその鶴と亀を1つずつ手にとると 先生は自慢そうに亀を1つ手に取って
「凄いだろう!先生が鶴と亀達を捕まえてきたんだぞ?これで実際に計算すればいいんだよ。」
ふーん。そうなのか。。。
僕は、先生の手作りであろう鶴と亀をまじまじと見た。
先生は、15センチくらいあるサイズの鶴と亀を紙粘土やワイヤー紐などで手作りしたようだった。
しかも、数が多い。。。鶴は20匹、亀も15匹もいた。。。
そして何故なのか?
てんとう虫が20匹いたのだ。
こんなに作るのは先生は大変じゃなかったのかな・・・
それに、なんで、てんとう虫?
そう僕が首をかしげててんとう虫を手のひらに乗せて眺めていると
「鶴は足が2本だろ?亀は足が4本だ。だから数を求めるのに苦労するんだよ。でもどうせ難しい事を学ぶなら、もっと難しい事も一緒に学んだほうが良いんだよ。てんとう虫は足が6本なんだぞ?考えただけでも難しくなっただろう?」
山田先生は自慢そうに鶴と亀、そしててんとう虫を並べ始めた。
確かに 鶴と亀、おまけにてんとう虫がいたら、数字が得意な僕でも、解けないかもしれない。でもなんだか面白そうだ。
そうしている間に、先生が問題を出してきた。
鶴と亀とてんとう虫の数は合計30で、足の数は合計126本です。
鶴と亀の数が同じだとすると、てんとう虫は何匹いますか?
答えは 鶴と亀が9で てんとう虫は12だ!
でも こうやって実際に実物を並べてみれば数えられるけれど
実際はテスト用紙に書き込んで解く事になるの?
それって、すごい大変じゃないか。。。
僕は、どうしてこんな計算をするのか?その事のほうが謎に感じた。
そしてこれは大人になるために必要なんだろうか?
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