第5話 どろんこ遊び

小学校のころは 通信簿の所見には もう少しみんなと仲良くしましょう。。。

このような事を書かれた記憶がある。


僕は 子供のころから 子供の遊びが楽しめないでいた。

いや、楽しむ方法がわからないのだ。


これは、たまに大人に変に思われたり、先生に冷たい目で見られる事もあったので

凄く悩んだこともあったけど、僕自身は 気にしないようにしていた。


小1の頃、同じクラスの拓也と直樹が 休み時間にどろんこ遊びに夢中になり

服が泥だらけになってそのまま教室内にまで 泥を持ち込んでる状況を見た

先生は二人を叱っていたが、ふたりは眩しい笑顔でとても楽しそうだった。


僕は、その様子を 冷静に見ていたのだと思うけど、

今までは、そんな事をしたら、家に帰ってから 洗濯が大変になり

お母さんを困らせる事になるのに なぜするんだろう?

と思っていたと思うが、、、


その時は違う気持ちになった。

まるで水槽の中にいるメダカが楽しそうに泳いでいる様子を

僕は 水槽の外から眺めているよう状態に似てる。。。


「僕も一緒に泳ぎたい!」


僕も泥んこまみれになって 心から笑いたい!


そう素直に感じた。

でも、どう仲間に入ったらいいのか、わからないでいる。


今から急に 洋服を汚して帰ったら

お母さんは どんな顔をするのだろう?


俊が子供らしくなった!

と喜んでくれたりするのだろうか。。。?


結局僕には 1歩踏み込むこともできずに

はしゃぐ ということができないでいたのだ。

やってみたい!とは 思う気持ちはあるのに、、、


どうしてなのかは理由はわからなかった。

単純に子供の遊びが 楽しいと思えないので 長時間遊ぶという事が出来ないのだ。


僕は、そうこうしている間に

「数字」に熱中するようになった。


まるで 何かを忘れるため?に集中しているようにも 感じるくらい 夢中になっていた。






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