第96話 漫画の手法の妙

ちょうど羽海野チカさんの漫画を読んで、

羽海野チカさんの手法が面白いな、

と前から思ってたので、それについて。

羽海野チカさんの漫画は、地の文というか、

アニメで言うところのナレーションが二つ、同時に展開するのですね。

「ハチミツとクローバー」でもありましたが、

これが読むのに慣れが必要な一方、

実際には一つの場面で情報を重ねることができて、

効率が良いだけじゃなくて、

一つの場面の意味合いを多層的に表現できる。

これを小説でやる方法は、ちょっと僕には思いつきません。

一人称小説に三人称の地の文を組み込むのは、

不可能だと思います。

もちろん、どこかの誰かが離れ業でやる可能性もないわけではないですが。

しかし小説は複線のようなもので、偽装と真実を並存させることができるわけで、

あるいは可能なのか?

一人称と三人称の同時描写が?

うーん、どうなんだろう。

そんなことを羽海野チカさんの漫画を読むと、考えてしまいます。




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