ある力学（詩篇だって、りっぱな方程式）

第63話 茶碗（space）

「　茶碗（space）　」

集めていらっしゃる。

大したものであるかどうかは分からない

手にとって眺めている

そのための時間がある

あなたは生きていらっしゃる。

上等だな

上方に開いていますね。

上には法則があるというのか

法則がこの茶碗に舞い降りた

茶碗が法則を映している

幾通りもありますね。

舞い降りてくるのは数えきれない法則だろう

　か数えることもままならぬ

重力には逆らえません。

あなたも法則を引き受けている。

そんなもの受けてみないと分からない

受け取るのが大事だと。

受けたら周りはじめるかも知れぬ

牽制して互いに互いを周りはじめる。

巨大な話しですあなたには分からないし相応

　しくない。

分からなくてもいいことだ

しかしあなたがいないとわたしにも分からな

　い。

周りはじめるということか

恐らくは恐らくはと思考しながらあなたもわ

　たしも生きてきた。

行って戻るまた戻るそれからまた出掛けて行

　く沢山が集まる沢山がそしてまた出掛けて

　いく

ずっと続けていくしかないのか

終わりがないはじまったことには終わりがな

　いのかも知れない