第49話 熱気球

「 熱気球 」


浮く話しをもう一つ

熱気球ってあるじゃないですか

おおきな袋に暖かい空気をいれて、バーナー

 で暖め続けて上昇しついくってやつ

あれって気球が暖かくなって、頭に血をのぼ

 らせて、昇っていくと思っていたら

どうやらそれもそうらしいけれど

まわりの冷たい空気に押し出されてというか

 弾かれるように昇っていくらしいという、

 もういいから、オレたちより、軽くなった

 から、ここはもういる場所じゃないから、

 早く行けって、一斉に言われて、昇って、

 オマエと同じくらい軽いオレたちがいると

 ころまで、行けって

バーナーの音もすごいけれど

まわりの空気のそうした歓声ならぬ、何でし

 ょうね、掛け声が一斉に起こっているんだ

 なと

奇妙な見方でしょうか、しかし周りの声、よ

 く聞くと案外聞こえてこないでしょうか

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