第8話 硬貨について〜コロナ以前
「 硬貨について〜コロナ以前 」
握られる、人肌の温もりも伝えられる、あの人の手からその人の手へ、両手で渡す人もいる、最近は自販機もやたらと多い、訳もなく無造作に受け取られる、指先で捜される
財布に仕舞われる、恥ずかしがっている? だからいつも隠れている、
相手に手渡されたら所有者と縁を切る、
againはない、忘れられる、入れ替わる、入れ替わったことに所有者は関心がない
有るのは鋳造された価値だけだ
価値も動くらしい、量だけがものをいう
求められるのは後始末だけかも知れない
マネーロンダリングなんて硬貨の話しではないけれど、所有も崩れていく
縁は切りたくない、量は多いほうがよい、
重いものは嫌われる
紙幣のことはよく分からない
棲む世界が違うと思う、マネーも電子化の時代に突入か? データが消えたら何が残る? データ=わたしが消える?
データ育ち、データ出身、本籍はデータです、なんて
硬貨を磨いている
働いてくれた従業員に価値を手渡す為に
紙幣の隙間から沢山出てくる硬貨を少しでも綺麗にする、ボロ布のようなわたしでも誰かに教わった真心なのかも知れない
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます