気になる人
突然、純さんから幸せなのかを聞かれて
私は幸せだよ…とても…
そう答えました。
そうなんだね…
うん…良かった!
さっき幸せなのか聞いた時よりも
もっと優しくて
でも、今度は少し寂しそうな声でした。
その後改めて純さんにあいさつをして
サイトからログアウトしました
実はその頃私には、気になる人がいました。
彼は少し遠方に住んでいて年に数回、私が住んでいるところの近くに仕事で出張に来ていました。
結婚していて奥さんと娘さんの3人暮らしは、人妻ミサキの設定と似ていました。
彼はホクロフェチで、私の胸元のホクロに惹かれたらしく、毎日のように仕事の合間で私とメッセージや電話をしていました。
純さんと違ってドキドキするような気持ちはあまりありませんでしたが、毎日の連絡によって私たちはまるで遠距離恋愛中の恋人ような錯覚におちいっていきました。
純さんには、その彼のことも全て話していて、幸せの意味にはその彼のことも含まれていたのだと思います。
なぜ、純さんにはそんなことまで話せるのに、本当は人妻じゃなくて独身だと言えなかったのか…
純さんに惹かれていく自分の気持ちをセーブしなければ、このままの関係が少しずつ壊れていきそうでこわかったのだと思います。
純さんには彼女以上の、パートナーがいます。将来、奥さんになる女性と同棲している男性を好きになっても自分が傷付くだけです。
純さんへの気持ちを隠しながら、私は既婚者の彼と擬似遠距離恋愛を楽しむことにしました。
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