27.星を背負う者

 炎だからフレイマー。新九郎が彼をそう安直に名づけたのは、今から二年と少し前のことになる。当時、妻を亡くした直後の憂鬱にあった新九郎は、探偵事務所を開店休業状態にし、特定侵略行為等監視取締官の仕事に没頭していた。そんな折、大規模な太陽フレアの発生と地上の蒸奇機関への悪影響、またそれに乗じた宇宙由来の反社会的勢力の大規模なテロ活動の計画が察知され、帝都への直接攻撃が行われること三度。市外の拠点を先回りして摘発したことを含めれば一ヶ月に一〇回も、新九郎は〈闢光〉を出動させた。かの自称・犯罪王子アントワーヌ、本名・安藤和夫、そして彼の操る電装王者エレカイザーとの最初の戦いもこの頃である。

 そしてその事態の中心におり、レッドスター・ファミリーと安藤に利用され、戦後に出現した瞬時建築地域を全滅させんとする『帝都焼却計画』に利用されかけた不幸な太陽出身の生命体が、フレイマーだった。一説には、天樹の支配を快く思わない陸軍の過激派の関与があったとされるが、新九郎は結局、彼らを糾弾するに足る証拠を得ることができなかった。

 その代わりに、新九郎はフレイマーという友を得た。彼を自身が所有する建物に匿い、天樹からの引き渡し要請を断固拒否した。太陽の内部にも活力生命体の社会があり、彼はそこから逃げ出した難民だった。天樹は彼の強制送還を望んでいたが、それは秩序を守ることではあっても、フレイマーという個人を不幸にすることだった。

 帝都焼却計画の最終盤では、安藤の超電装と、溶岩のような体皮を持つ狂暴な蒸奇獣が帝都を襲った。これらを退けたのが、〈闢光・鬼火〉による蒸奇殺法・炎十文字斬りだった。だが想像以上の火力により、帝都には少なからぬ被害をもたらしてしまった。よって、新九郎は〈闢光・鬼火〉を、〈禁術・朧諸星〉をもってしても打倒できない強敵に対処するための最後の切り札とし、封印したのだ。

 一連の事態が終息するとともに、フレイマーは新九郎に大きな貸しを作ったことになった。住まいと、新天地でやり直す機会を彼は得た。代わりに新九郎は蒸奇集電公社への支払いを浮かせ、年季の入った建物に工事を入れることなく夏涼しく冬暖かい快適な空間を手に入れた。特定侵略行為等監視取締業務における切り札も手に入れた。さらに、いつでも熱く香りの飛んだ珈琲を飲むことができるようになった。

 そして今。

 宇宙の闇に炎で飾られた黒鋼が漂う。

 無重量に浮いた汗の雫を吹き飛ばし、新九郎は電探を睨んでいた。

「君の推力は便利だな。軌道計算がほとんど無意味だ」

 新九郎の右肩のあたりに背後から生えた炎が言った。「伊達に太陽生まれではありません。落ちこぼれでしたが……」

「この蒸奇翠雲と残骸。やはり〈瑶台たまのうてな〉か〈雲梯くものはしだて〉の決戦砲が撃たれた直後だ」

「両方ですね」とフレイマー。「片方にしては拡散範囲が広すぎます。電探困難範囲から逆算するに、ほぼ同時に発射されたのでは?」

 眼前を超電装の残骸が流れていく。蒸奇光線砲のレンズ保護を目的とした交換砲身を抱えたまま頭部と下半身が消滅した、宇宙軍仕様の四八式〈兼密〉だ。同じようにコード66〈蜘蛛蜥蜴〉の脚の一本が、〈闢光〉の左脚に衝突する。

 その時、電探が巨大な影を捉えた。

「間に合わなかったか」と新九郎が言った。

 経時的に拡散する蒸奇雲が次第に晴れ、恐るべきものが姿を現す。虫眼鏡を模したような船体を持つ、全長一粁に及ぶ超弩級の地上攻撃用殲滅艦。そしてその周囲を埋め尽くす艦隊群。少なからぬ損傷を負った艦が大半だったが、依然として不定間隔樹状陣形を維持している。直接会敵装備に換装された超電装も多数。何より、敵艦隊の先頭には、万能戦艦〈雲梯〉が健在だった。幸いなことといえば、その決戦砲が大きな損傷を受けていることくらいだった。

 新九郎の心拍が上がる。いかに星鋳物とて、この数では相当手こずる。

 しかし直後に、通信機が雑音を発した。

 雑音が次第に言葉になる。聞き慣れた声がした。

「先生、聞こえますか、先生」

「紅緒さん? どうして」

「軍の通信にタダ乗りさせてもらってます。非常時ってえことで、あたしの権限も広げていただきました」

「静寿堂め、粋なことをする。しかし……」

「後ろをご覧なさいな」

 電探に新たな反応が灯った。

 〈闢光〉が振り返り、新九郎が目を見開く。

 日章旗が翻っていた。

 全天無双の万能戦艦〈瑶台〉の甲板上で、四隅に推進機を取りつけた軍旗を振り回す五〇式〈真改〉。立ち込める翠雲を割って、後方から帝国宇宙軍翠光艦隊の艦船が次々と出現する。損傷多数。明らかに劣勢。推力を失い超電装に曳航される艦もある。多数の艦を失いながらも、三隻一組の陣形は再編成されていた。

 翠光艦隊、未だ健在。全艦が出せる最高速度で、チレイン連合艦隊へと突撃する。

 新九郎は舌打ちした。

「特攻か!」

 そう、決戦砲同士の衝突により混迷を極めた戦場で、彼らは地球を守るための最後の手段に打って出た。樹状陣形を敢えて崩し、全火砲を撃ち尽くしながらの突撃である。なんとしても殲滅艦による地上砲撃を防ぐにはそれしかなかったのだ。

 だが、それは星鋳物の助力がないことが前提である。

 今、その前提は崩れた。

「これだから軍人は嫌いなんだ。武人・土方にかぶれやがって」

「こりゃまずいですね、先生」

「紅緒さん、指揮官と話が……いや、静寿堂からと言って、軍の回線に怒鳴ってくれ」

「なんと?」

「心得ました」

 制御を三次元戦闘に切り替え、全推力を前進に。全火砲の制限を解除し、〈闢光〉が突撃する。

 機動強襲艦〈桂玉かつらのきよき〉を追い越す。紅の残光を目にした超電装たちが色めき立ち、艦隊が逆噴射をかける。

 全防壁を全開にした重防塁艦〈宝血たからのうしお〉を追い越す。盲滅法に撃たれていた砲撃が止む。

 そして主砲が半ば溶解した翠光艦隊旗艦〈瑶台〉を追い越した時、〈闢光〉を衝撃が襲った。敵艦隊から発射された質量散弾の弾幕に到達したのだ。

「ビームレンズが破損しますよ」とフレイマー。「あ、痛い、痛い。これは痛いです」

「本体の電子頭脳では間に合わない。君の身体を演算子に借りるぞ」

「お好きに」

 橙色の光が〈闢光〉を中心に渦を巻いた。

 宙域の残骸や飛来した質量散弾を飲み込み、すべて高速機動する蒸奇光線砲へと変換する。新九郎の眼鏡に投影された計数が見る間に上がる。一〇、一〇〇、五〇〇――。戦闘が大規模であればあるほど、〈禁術・朧諸星〉が巻き込むことのできる材料が増える。火力の理論値も高まる。星鋳物は星を滅ぼしうる力だ。しかし一方で、十分に高度な知性を持つ者が正しく用いれば、単機で艦隊と渡り合える。

 星鋳物に知的生命体の搭乗が必須とされるのは、その知的生命体の知性の高さが発揮できる火力の制限となり、安全装置として機能するためだ。しかしその設計には、二重の意味合いがあると、新九郎は解釈していた。たとえば複数の知的生命体を搭乗させ、その個体が強固な信頼関係で結ばれていれば、安全装置は外れ、上限値は高まる。

 つまり、正しければ正しいほど、強い。

 星鋳物は乗る者の心を試す。伊瀬新九郎は今、試されている。もしもこの席に座っているのが早坂あかりなら、とふと思う。きっと彼女なら、無数の友の力を借り、億の砲台をも操れるだろう。もっとも、彼女はそれを望むまい。

 急制動をかけ、吸収しきれない衝撃が新九郎の全身にのしかかる。

 電子音が鳴り、砲撃準備完了を告げる表示が正面の画面に立ち上がる。敵艦隊の蒸奇光線砲が射撃体勢に入り、超電装や宇宙機の群れが各々の武装を構えた。

「一万飛んで二二六。僕と君にしては上出来だ」

「近い順でよろしいですか?」

「構わん。撃て」

「では怒られない程度に」

 それは難しいな、と新九郎が応じ、万の火線が四方八方から敵軍を貫いた。

 網の目のように奔る光線は、さながら夜明けの暁光。照射一秒。再び暗闇が忍び寄り、禁術が作り出した光線砲は、役目を終えて崩壊する。

「何発命中した」

「ゼロです」

「そんな馬鹿な」

 操縦席にはみ出していたフレイマーが萎んだ。「最初は警告射撃が原則では……」

「今はいいんだよ! このポンコツ!」

「申し訳ございません。私は空気を読むのが苦手なのです。温めることなら大得意なのですが……」

 すべて健在のままの超電装。足の早い宇宙機群から自己推進弾が一斉に放たれる。すべて〈闢光〉を照準していた。

 禁術の大出力を一度に発揮したために、蒸奇機関が一時的な失力状態に陥っていた。このままでは袋叩きに遭う。

 新九郎は意を決して怒鳴った。

「なら目一杯温めろ!」

「ええ、やってみますよ。あの恒星を渡る仲間には遠く及びませんが……」

「君の精一杯が見たいんだ。あのミサイルを自壊させるだけの熱さえあれば」

「それならお安い御用です」

 〈闢光〉のありとあらゆる蒸奇排出口から再び鬼火が吹き出した。

 元来、太陽の表面にある熱量の渦の中に発生した生命体が彼らだ。すなわち、彼らの生命活動によって生じる熱量は、恒星表面のそれに等しい。

 炎が爆ぜ、太陽に等しい熱量が全方位に放射される。接近していた自己推進弾が一発残らず炸裂し、無数の残骸となって飛散した。

 だが息着く間もなく超電装が接近。放熱を最優先した宇宙戦仕様の白だ。新九郎は目の端で画面を睨む。蒸奇機関の復帰までの秒数が表示されている。数値が減る。接敵警報が鳴る。

 三、二、一、〇――眼前に破甲剣を振り被る〈パスティーシュ改〉。

 偃月飾りの戒めが解けた。

 抜き打ちの〈蒸奇殺刀〉が〈パスティーシュ改〉の両腕を斬り落とした。

 さらに接近しようとする後続機に、〈闢光〉が平突きの構えを取った。左右を交互に威嚇し、間合いを取る。失力状態だった武装が次々と復帰。両脛部の装甲を開き、距離に応じた自動迎撃射撃を設定する。

「危ない、危ない……」新九郎は大きく息をついた。

 すると、刺々しい声が操縦席に飛び込んできた。

「呑気なものだな、新九郎」

「遅いぞ、八雲。どこだ」

「君の正面」

 敵艦隊中央に爆炎が上がった。

 万能戦艦〈雲梯〉の後部格納庫から虹色の光が散り、装甲板を突き破って白い悪魔が半身を晒す。両手の刀を滅茶苦茶に投げる。投げれば何かに刺さる。そして爆発する。艦隊の中心に夥しい量の残骸を生んでおいて、〈殲光〉が翠緑の光を散らして離脱する。

 無数の砲火が〈殲光〉を照準し、一方では無数の艦載機が〈闢光〉に接触する。

「新九郎!」

「わかっている!」新九郎は怒鳴り返した。「僕が鎧で、君が剣だ!」

 光線の花火が咲いた。

 追いすがる無数の蒸奇光線を逃れて乱数機動で飛翔する〈殲光〉。同時に脇目も振らぬ直線運動で迫る敵群を無理矢理に突破する〈闢光〉。軌跡と軌跡が交差した一点で、白黒の星鋳物が互いの手を掴んだ。

 互いの推進力を相殺しながら回転運動し、両者の禁術が発動する。〈朧諸星〉が作り出した光線砲が〈殲光〉を狙っていた無数の砲台を破壊し、〈剣郷殲撃〉が作り出した銃剣が〈闢光〉を取り囲もうとしていた宇宙機を次々と刺し貫く。

 元来防御に劣る〈殲光〉は艦載砲の直撃を受ければ破壊されないまでも戦闘不能に陥りかねない。だから〈闢光〉の火力は防御に使う。星鋳物と星鋳物が秒間一回転しながら背中合わせになる。電探が無数の敵機と飛翔体を捉える。あまりにも数が多すぎて電探盤から背景が消えていた。

「遠くは任せた」と八雲。

「近くは頼むよ」と新九郎。

「飛び込まれたら?」

「斬って捨てろ」

「よかろう」

 〈殲光〉が刀を投げ、超電装の一機の肩に突き刺さる。〈闢光〉が放った蒸奇光線が質量散弾の雨を消し飛ばす。チレイン連合艦隊との戦力比は実に一〇〇〇対一に達していた。だがいずれも、一騎当千の星鋳物だった。

 八方から発射される蒸奇光線の弾幕を前に、あらゆる火砲が阻まれる。その弾幕を掻い潜れば、今度は縦横無尽に飛び回る無数の〈蒸奇爆砕銃剣〉に貫かれる。仮にそれらを躱しきった先には、〈蒸奇殺刀〉を構えた〈闢光〉の怒れる瞳と、両手の爪を刃のように伸ばした〈殲光〉の呪わしき眼差しがある。次第に濃くなる蒸奇翠雲。だがそれも、〈闢光〉の体内から放射される鬼火が吹き散らかす。

 帝国宇宙軍翠光艦隊の残存各艦が相対速度を合わせ、静観態勢に入る。しかし尚チレイン連合艦隊は臨戦態勢を崩さない。

「新九郎。あと何人殺していい?」

「馬鹿言うな。彼らには法の裁きを受けさせる」

「しかし向こうは……」そこまで言って八雲は舌打ちした。「チレインにすれば、戦闘従事者は使い捨ての命か。私のように」

「八雲。ありったけの切先を連中に向けろ」

「何をするつもりだ」

「威嚇だ。だが、いつでも本当に斬れるように」

「好きにしろ」

 〈殲光〉の左手首の宝玉が輝き、空中に夥しい数の〈蒸奇爆砕銃剣〉が生成される。宇宙に突如として剣山が現れたように、全ての切先はチレイン連合艦隊を向く。

 そして〈殲光〉の隣を離れた〈闢光〉が、両軍の間に静止し偃月飾りを直上へ掲げた。

「両軍に告ぐ。こちらは特定侵略行為等監視取締官・伊瀬新九郎だ。直ちに一切の戦闘行為を停止しろ。さもなくば、この星鋳物〈闢光〉の最大戦力をもって、全ての武装存在を破壊する。繰り返す。直ちに一切の戦闘行為を停止しろ」

 なおも武装を構えた超電装に、防壁を解かない防塁艦が〈闢光〉に迫る。

 新九郎は息をついた。

 偃月飾りが円を描いた。

 大上段から脇構え、下段からまた大上段へ。その回転に、辺りの翠雲が巻き込まれて渦を描く。まるでこの世の悪しきものすべてを飲み下すように。蒸奇の死骸が、翠玉宇宙超鋼の隙間から内部へと吸い込まれ、表面を伝う光の筋となる。そして再び大上段へ。

 〈蒸奇殺刀〉が激しい光を放ち伸長した。内部に宿ったフレイマーの炎を取り込み、翠緑の刃は虹色に煌めく。その刃渡りは星鋳物の背丈を遥かに上回り、接近しつつある殲滅艦を両断できるほどの長さに達する。

 そして〈闢光〉が背にし、今は夜の影に沈んだ星が、強烈な光に青い輝きを一瞬、取り戻した。

 地球だった。

「聞かないならばそれもいい。だが覚悟はしてもらう。翠玉の光を恐れぬ不届き者め。刀の錆になりたいやつから順に、かかってこい!」

 黒鋼の悪鬼が吠える。虚空の闇が震える。敵艦隊群は動きを止めない。

 だが、その陣形が乱れていた。

 超電装群の先頭の一機が、〈闢光〉の横を身動ぎせずに通り過ぎていく。

 防塁艦が、後方の艦船と軸線がずれる方向へと漂う。

「慣性か。ということは……」

「見事だ」と八雲が応じた。〈殲光〉が手近な超電装の操縦席を掴んでこじ開けていた。「こいつら全員、昏睡している」

 眉を寄せる新九郎。すると、地上との回線によく聞き知った少女の声が割り込んだ。

「先生! やりましたよ!」

「早坂くん?」

「ゼベンンの彼ですよ! ちょっと遅くなりましたが、これで敵性体全員が昏睡状態です! わたしたちの勝ちです!」

 そういうことか、と応じた新九郎の目の前を、紫の雲が通り過ぎた。先日の夢幻怪獣事件の張本人にして、現在地球に観光のため滞在中である、ゼベンン星人の一個体だった。

 時間感覚が人間とは著しく異なる彼ら。早坂あかりを介した協力要請が時間内に伝わるかは博打だった。だが今、人類は博打に勝った。

 〈闢光〉が構えを解き、平時の数十倍にも伸長した〈蒸奇殺刀〉が雲散霧消した。

 新九郎は大きく息をつき、操縦装置を腕から外した。

 懐からブリキの缶を取り出し、開く。静寿堂こと、土方三十郎から受け取ったものだった。

 中身は、葉巻が一本だけ。

 二度目はない、ということだ。

 さて、これは次にこのような事態を起こしたら、軍は天樹の敵に回る、という警告なのだろうか。それとも、こんな事態は未然に防げ、という激励なのだろうか。

「ま、前向きに受け取るとしようか」

 葉巻を翳す。フレイマーがすかさず現れ火を点ける。

 ひと口吸い込み、新九郎は言った。

「苦い」

 戦争に甘い勝利などないと、知っている男の好む味だった。

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