第2話

大好きだった仕事を外された日、

あなたと出会った。



新しい部署で淡々と仕事をこなす。

これも仕事。


好きなことだけ出来るはずがない。

わかってるし、結果を出せなかった自分の責任だということも。


でも、悔しかった。

結果が出せてない人なんて他にもいるのに、なんで私だけって。



そんなやけになってた時、私の前に突然現れた。


取り引き先で最近入ったばかりの人だろう。

今まで話したことも無く、なんか熱い人。私とは違う人種?とでもいうのだろうか。


その後も何度か、電話で話すことはあったけれど、彼と話すとエネルギッシュでパワーを吸い取られる、正直疲れを感じる人で、なんとなく敬遠してた。



初めて話してから1ヶ月後、夏の暑い日だった。

突然、会社に挨拶に行きたいと彼は言った。


私はただの事務だし、営業に伝えてアポをとった。

ただそれだけ。

私は繋ぐだけてやる事は無い。

最後に一応、名刺交換だけはした。

あなたから半径1メートル、

やっぱり熱い人だった。



次の日の朝、メールを開くと一番上にあなたからのメール。



昨日のアポのこと、駅までのお迎えのことが書き連ねられた仕事上のお礼のメール。




私もそれにならい、当たり障りのないお礼のメールをした。



なんということも無く返した、このメール。

ここから始まっていた。

私とあなたの歴史。








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