第23話 Fランク冒険者の日常㉓
いつも通り冒険者ギルドで依頼受領の手続きをしていると、エリエールさんから商業ギルドに行ってほしいとお願いされた。どうやら、私を探しているらしい。確かに最近討伐依頼をしていないから、商業ギルドにはあまり顔を出していなかった。年会費の銀貨10枚は既に払い終えているので、お金を請求されることはないと思うがいったい何の用事だろう。商業ギルドに呼ばれる理由が全く思い浮かばない。
「エリエールさんから商業ギルドに行くように言われて来てみたのですが・・・」
「お待ちしておりました。実はですね、薬草薬液の売り上げをお支払いしたくてお呼び出し致しました」
「売り上げですか?」
「はい、薬草薬液が売れた金額の2割を貴方様へお支払いするよう受けております」
「誰からですか?」
「マッドサイエンティストと言えば、おわかりになりますでしょうか」
「教授?」
「先月と今月分の売り上げが合わせて、金貨120枚になります」
「そんなにですか、多くないですか?」
「先月は薬草薬液が大量に売れましたので、金貨90枚、今月は金貨30枚となります。おそらくですけど、増減はございますが、だいたい毎月金貨30枚くらいを見込んで頂けると助かります。ただ、先月のように病気が流行り出すと少なく見積もっても3倍くらいの売り上げになると見込んでおります」
「・・・預かってもらってもいいですか?」
「かしこまりました。では、手続きをしますのでギルドカードを預からせて頂きます」
「あの、毎月の売り上げも商業ギルドに預ける感じでお願いします」
「かしこまりました」
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