第14話 Fランク冒険者の日常⑭
日課となっているいつもの薬草採取を行う。冒険者にとって薬草は必需品ではなく、回復アイテムはポーションが主流である。薬草は回復効果も少なく、味や匂いが独特のものが多く、Fランクの冒険者でもほとんど使用しないアイテムだ。
しかし、薬草には沢山の種類と効能があり、薬草の可能性を永遠と話し続けてきた教授ではないが、私の回復アイテムは薬草液をメインとして使用するスタイルとなっている。自分で開発したオリジナルの薬草液を回復アイテムとし、状況によって様々な効果の薬草液を使用してモンスターを倒すこともある。
薬草はどこにでも生えているが、薬草の種類によって効果が若干異なるので、使用する際は注意が必要となる。安易に回復アイテムと思って使用したが、別の効果をもたらしてとんでもないことが起こったという話もよく聞く。
私が薬草を好んで採取するのはどこにでも生えているからこそ、誰もその価値を見出していなく、競争率もないので採取し放題だからだ。
冒険者を初めた頃から実施している薬草手帳も5冊目を突破した。1冊目を終えてから、薬草採取と薬草研究が楽しくなり、さらに磨きが掛ったともいえる。
今日もほくほく顔で薬草採取をしている私の後ろで、冒険者達から生暖かい目で見られていることにすら気づかず、楽しいひと時を過ごす。
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