第7話 Fランク冒険者の日常⑦

 いつも良くしてくれる研究室へやってきた。


 教授は少し変わっていて、助手は美人なエルフである。いつも少し変わったアイテムを開発している。今日も教授の絶賛トークに助手が相槌を打っていた。


「スライムの核と液を持ってきました。二十体分くらいは商業ギルドに買取してもらいましたが、残りはここに寄付します」

「そうかそうか、いい心がけだ」


 教授は上機嫌で小躍りしそうな感じで声を掛けてくる。助手の美人エルフさんがスライムの核と液を受け取り、研究室の奥へしまいに行って戻ってくるまで、教授は私に研究の成果を話しかけてくる。


 あまり興味がないので聞いているふりをして相槌を打っていたら、助手のエルフさんが台車に乗せてスライム印が箱を十箱持ってきた。


「今月分・・・」

「ありがとうございます」


 持ってきた箱をアイテム袋に収納し、お礼を伝える。


「来月もよろしくお願いします」


 助手のエルフさんが小さく頷き、教授のところへ戻っていく。


 そろそろ良い時間だと思い、私は冒険者ギルドへ歩き出した。

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