第14話 悩み

異性というだけで、こんなにも考えが違うのだろうか。

1月も後半に差し掛かり、否が応でもあのイベントを意識しだす。


彼女もイベントを企画していた。会場はもちろんいつものバー。

僕の中で二つ、決めていたことがあった。


とある日の営業終了後のバーにて

僕はいつものように片づけを手伝いながら店長と話していた。

僕:「あのさ、折り入って相談があるんだけど」

店:「ええええええええ?」

僕:「まだ何も言ってないわ(笑)」


僕:「バレンタインの日に、彼女にプレゼントをしたい」

店:「ええええええええ?」

僕:「同じ反応かよ」

店:「いや、あんたにしては思い切ったなって」

僕:「とはいえ、初めての事だから、何あげたら良いかわからない。どんなものだったら喜んでくれるのかな。」

店:「うーん。やっぱ実用的な物じゃない?あ、そういえばバッグが壊れそうって言ってた。というかあの子のバッグ、ちょっとダサいんだけどね」

僕:「なるほどね。バッグか。うん、それだ。ダサいのは想像できるわ」

店:「まぁ高すぎず、安すぎず、しっかりしたものがいいんじゃない。あとは大きさね。まぁあの子の事よく見てるだろうからそこは大丈夫か」

僕:「うん。ありがとう。ホント助かる。あ、あともう一つ」

店:「なによ、まだあるの?」


僕:「その日、告白しようと思ってる」

店:「え?本気?ついに?やっと?」

僕:「うん。気持ち固まった。もし駄目でも良いやって。気持ちだけは伝えたいと思って。ってかさっきより冷静やん」

店:「だってあんた、全然決心しないんだもん。そっかーやっとかー」

僕:「そんでさ。。。」

店:「いいよ。営業終わった後二人っきりにしてあげる」

僕:「え?」

店:「だって、タイミングそこしかないじゃん」

僕:「あ、確かに。イベント前に告白したらおかしい空気になるか。そっか、ありがとう。」

店:「その代わりきっちり決めなさいよ。モジモジしたら承知しないから」


彼女の知らないところで

二人(正確には三人だが、別記事で書く事とする)勝負のバレンタインがすぐ近くに迫っていた。

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