第7話 バンド
それからほどなくして
僕のバンドの初ライブが決まった。
いよいよ始まるな、頑張るぞー
とまではいかずとも、テンションは上がる。
会場が彼女のイベントやってる場所の近くなこともあり、イベント参加者やら店の人間やらに宣伝開始。何人かは興味持つも、内容伝えると「あー…」
そりゃそうか。まぁしゃあないわな。なんせ僕らお化粧するバンドだし(笑)
と同時に、個人的にやっていた配信でも宣伝を始める。顔も本名も知らない人と話をする事に始めは戸惑いもあったが、続けていくうちに色々楽しくなるのだから不思議だ。
この配信で仲良くなった人の中に、彼女の母親がいた。というのも、元々LIVEやバンド好きで、彼女のLIVEにもちょこちょこ顔を出していて、顔馴染み程度にはなっていた。で、僕はバンドやってたわけで、ファンになったと。で、配信にも遊びに来てくれて、ちょいちょい彼女の話をしてくれていた。今考えるととんでもない事だけど、嬉しかった。僕は彼女の事を何も知らなかったし、他の人に言えないような事まで暴露しそうになった時は流石に止めたけど、そんなやり取りさえ楽しかった。後もう一人、その後実際にLIVEに来てくれたのがFさん。僕自身何をしたら良いか悩んでいた時にアドバイスくれたり、配信を楽しんでくれてた人。この人はその後、好きな人を追いかけて結婚するのだが、この話は別で…します?
今思えば、あの頃のあなたのような行動力と素直な気持ちがあれば、もしかしたら未来は少し変わっていたのかな。なんて、今更遅いけど。
話を戻す。で、LIVEが近付いていたある日の配信。その一言でいつも通り、ではなくなった。
彼母:「娘連れてLIVE観に行く」
少しずつ、少しずつ僕らは進み出した。
そう、これは終わりの始まり。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます