第1章 第3話 開拓へ

その男は名を「サトル」という。絵に描いたような生粋の女好きで、学生の頃から女性関係の噂には事欠かない男だったが、その分苦労も多かったようで、よく相談などされたものだ。


妄想だけしか能の無かった僕にどうして相談してきたのかは未だに謎だが、「こんな話できるのはお前くらいなんだ」と言われると仕方なさと謎の使命感みたいなものが生まれていた。


「あのさ、唐突だけど相談がある」いつも彼が切り出すようなやり口で、試しにメールをしたところ、ものの数分で「お?なんだ?女でも出来たか?」と。付き合いが長いと何となく察してくれるらしい。彼女は出来てないけど。


「風俗遊びについて聞きたいんだけど」そう、僕の相談はこれだ。今はもはやこれしかない。遊び方も知らない、どんなところかもわからない。無知とは怖いものだ。


「お、おうw任せとけ。で。。。性癖とかあったっけ?あ、そもそもお前童貞かw」

「童貞でも大丈夫なところで、どうせなら年上が良いな」

彼とのやり取りでは素の自分が出せる。他ではアワアワするのに。


「なるほどね、ちょっと調べてみるわ。ソープなら最後まで出来るけどどう?」

「うーん、それも良いんだけど、いきなりソープはハードルが高いんじゃ?」

「男を上げたいなら黙って俺の言う事を聞けよw」


言われるがまま、僕は初めてをソープ嬢に捧げる決心をしたのだった。

そして女性の素晴らしさ、肌が触れ合う幸福感を知るのである。。。

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