第15話、幕を開けた祭(戦い)

最上が鬼の集落に向かって来ている一方で鬼の集落では・・・



鬼たちは急に出てきた炎見て、思ったことは新しいイベントなのかと思い特に危機感を抱いていなかったが柿崎がその場にいなかったとある鬼を見た瞬間、戦闘準備をしたのである。



その様子を見ていたほかの鬼たちも祭りのイベントごとではないとわかり柿崎に続き戦闘態勢をしたのであった。



そこにいたのは種族は二本の角が生えている鬼で長く綺麗な赤髪の少女がいた。しかし、ほかの鬼と決定的に違うところがあった。それは体の一部に紋章と言うべきものがあるのである。




その少女は柿崎に対して言葉を出すのであった。この声は落ち着きながらもなにか急いでいるようにも聞こえた。



「久しぶりです、柿崎族長。いきなりで申し訳ありませんが私に力を貸していただけないでしょうか。そうすれば昔、この集落で受けた恨みを水に流してあげますわ。どうですか、いい条件だと思いませんか。」



柿崎はいきなりそんなことを言われても困るのでできる限り相手を怒らせないようにしながら返そうとした時にとある鬼が



「なぜ、お前みたいな災いの子と呼ばれているやつに従わないといけないだよ。お前は生きているだけでも感謝をしていろ。」



その言葉を言い切った瞬間、少女はその鬼に対してお札を投げたのである。その鬼は何だと思う前に紅蓮の炎に包まれそのまま灰になって消えたのであった。



その光景を見たほかの鬼たちは驚きながらもその少女に対してかなりの敵対心を出して返答の代わりに出した。それを見た少女は少しばかりため息をつきながらも



「そうですか、なら力づくで従わせることにいたします。本来なら殺したところですが今は一人でも戦力がほしい時です。だから半殺しぐらいの覚悟をしてくださいね。」



「それは勘弁してほしいでござるが・・・それをする気はないのでござろう、桜殿。なら祭りみたいに激しく戦い、負けた方がそれに従う・・文句はないでござるな。」



桜と呼ばれている少女はすこしばかり間を置いて軽くうなずいてから戦闘態勢をしたのである。柿崎も迎え撃たなければならないと思い迎え撃つ準備をした。



鬼たちは柿崎がかなり強いことを知っているために絶対に勝つ信じていたが柿崎はかなりの強者になったなと思いながら己の勝算を出していた。



そして出した答えは四割程度であった。向こうが六割と言ったところと判断したのである。それと柿崎はどうしたらここまでの力をつけられたのであろうか、余程の強者に鍛えられたのであろうと推測すると近くにその強者がいる可能性がある以上下手に彼女を殺しにかかると参戦する可能性がある。




そうなるとこちらも全力を出すことは難しくなりさらに勝算が減る、正直に言ってこのような分が悪い勝負はやりたくないがやらなければもっと被害が出ると考え一騎打ちをするのであった。




だが、勝負始まった瞬間、桜は柿崎の予想を超える速さで日本刀らしき物で休む暇もなく斬りつけてきたのである。柿崎はこれなら相手が先に体力が尽きると感じ防御に専念するのであった。



しかし、防御して防ぎれると思っていたら向こうはなんと攻撃をやめずにさらに陰陽術を唱え始めたのである。



これには流石の柿崎もやばいと感じ発動する前に止めなければならないと思い反撃をしたがこれも予測されていたみたいに桜は後ろに下がりその上で地面に札をつけて陰陽術を発動させたのであった。



地面から無数の木の枝が出てきて柿崎を捕えようとして伸びてきたのである。もちろん捕またらやばいと感じ避けながら対策を考えようとしていた柿崎にとどめを刺すかのように



「生命の実り、変幻せよ、望むのは生命の輝き。」



桜が出していた陰陽術のタイプが突如に変化をしたのであった。こればかりは柿崎には予想しておらず炎に飲まれてしまったが流石、鬼の族長と呼ぶべきであろうすぐさまに炎から脱出して持っていた武器を桜に向かって投げ飛ばしたのである。



柿崎はこれなら避けれまいと思っていたがまたしても桜が



「生命の輝き、変幻せよ、望むのは秩序を守る物。」



今度は炎から鋼鉄に変化して柿崎が投げ飛ばした武器を防いだ。柿崎はこの状況は前世も含めて最大の危機だと思い、さらに距離を取って態勢を立て直しながら策を考えるのであった。


だが、炎や動き回ったせいで体力がだいぶ失っておりこれからどう反撃するかと考えていたが



これを見ていた鬼たちは不安の声を上がっていた。あっという間に勝つと思っていた勝負が勝つどころか負けそうな感じになっているので不安で仕方がなかった。もちろん柿崎はこの鬼たちの状況も理解しているために次は攻撃を与えたいと思っていた時であった。



「来たれ、来たれ、祈るのは生命の奇跡、臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前。」



突如、柿崎の体力が回復したのであった。唱えたであろう方を見てみるとそこにはハルカがいたのであった。騒ぎに駆け付けたのは最上だけではなかったのである。



「せっかく、目標の物が見つかったのにここではとんでもないサプライズイベントと言うべきですかね。正直に言ってこんな物騒なイベントは参加したくはないですけれどもしておかないと後々の方が面倒になりますので・・・柿崎さん、一対一の勝負に割り込んですみませんが私も参戦します。」



これを見た鬼たちは歓喜の声を上げたのである。心強い味方が来てくれたのであったから・・・しかし、それがどうしたと言わんばかりに桜が



「一人だけの相手でしたので退屈でしたのでむしろ参加していただけないでしょうか、そこの陰陽術使いのハイエルフさん。」



ハルカは戦ってから後悔しないでくださいねと言って柿崎に助太刀をするのであった。戦いの幕は先ほどとはまた違う局面を迎えようとした。




最上紅龍


今回の成果

鬼の集落まであと半分









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