第9話、もうゴールでいいよね?

翌朝、目を覚ました最上は真っ先に思うことがったのである。



ついにやってしまったーー。取り返しがつかないことをしてしまった。もう駄目だ、この後、処刑だと言われてもしょうがないしか言えないことをやってしまった。どうやって謝ろうか、教えてください。グーグル先生・・じゃないー。



一人芝居を勝手に演じるほど最上に余裕はなくなっていたのである。それも無理もないと言うものであるがそれでもみじめなものであった。そうして出した答えは



ここは日本人が得意なド★ゲ★ザをするしかない。心から謝れば許してくれると信じたい。



そしてついにその時が来たのであった。起きたハルカを確認して真っ先に土下座をするのである。



「謝って許してくれるとは思ってはいませんが本当にすみませんでした。つい、その場のノリと言いますか。感情を制御できなくて本当に申し訳ありませんでした。」



最上はこの後どんなことが起きてもいいように覚悟をしていたが意外な答えが返ってきたのであった。



「こちらこそ本当に申し訳ありませんでした。ついつい本能に飲まれてしまいまして気がついたらもう・・・・何でもしますから許してください。」



今、何でもすると言ったよね・・・そうじゃなくていろいろと混乱しているからハルカと一応、話をしよう。少なからず処刑だけはなさそうで良かったと思いながら話をするのであった。




そこでとんでもないことが判明するのである。それはハイエルフの生態と言うべきものが少しばかり分かったのであった。




ハイエルフ、これだけを聞けばかなり優秀な種族と感じるが実際はかなり生命的に不利な種族であることが分かった。確かに個体個体の強さはほかの種族に比べてかなり優秀であるが・・・なんと女性しかいないのである。これでは子孫を残すことがまず不可能であった。




そうなるとほかの種族としか繁殖はできない上にこの世界はなぜか美醜逆転した世界である。元の世界ならオークとしろと言っているものである。普通に逃げ出すに決まっている。



とあるアニメの主人公も女オークから必死に逃げていたぐらいである。ここまでくると繁殖など夢物語である。しかし、もし違う世界・・いや、自分みたいな価値観の世界の人なら・・・繁殖は可能になる。



だとすれば彼女の行動はある意味、正しい行動になるけど・・・いくらなんでも恥ずかしい気持ちになる。




ついでにこの前に見た男のエルフはハーフらしいしかも鬼との・・・鬼もいるのかよと思いながらさらに彼女の話を聞くのであった。



「それで魂との相性がいいほど仲がいいというか、うまくやっていけるなと感じたらその本能に・・・本当に申し訳ありません。」



最上はとりあえず罪になることはなさそうだなと思い一息ついてから返すのである。



「まあ、飲まれた自分も悪いことだし気にしないでくれ。むしろ・・俺となんかでよかったのか。別に特に変わったところもない奴だが。」



「こちらこそ、魔法もあんまり使えず陰陽術ばかりしか使えない私でも宜しかったらお願いいたします。」



素敵な笑顔を見えて最上はもう人生のゴールが今、見えた気がする。ここで死んでも悔いはない・・・いや、むしろ新しいスタートを切ったばかりではないか。終わってどうする最上、気合を入れてむしろさらに頑張らなければならいだろうが。



最上はとりあえず族長にあいさつしに行こうとハルカを誘って族長の家に向かったのである。



そしてたどり着いた時に族長から最初に言われた言葉が



「昨夜は楽しめましたか、疲れたのでしたらまた休んでも構いませんよ。」



最上とハルカは何も言わないでも起きたことを当てられてお互いに顔をお真っ赤にしながら否定をしたが族長から見ればこの行動は肯定しているような行動に見えた。




族長が二人をからかっていたが本題に入るのであった、それと族長は二人の光景を見て昔の自分もあんな感じだったのかなと懐かしいと想いも出てきたのである。それならばできる限り二人の時間を作ってあげようと二人にお願いをするのであった。



「いきなり頼みごとを言って申し訳ありませんが・・・二人にはこの森を中心とした調査をしていただきたいのです。最近、ジュラークの活動が活発になってきているのでその原因を突き止めてほしいのです。」




族長からのお願いだから断るにはいかないなと思いながらこっそりとハルカにお尋ねするのであった。



「すまない、ハルカ。そのジュラークという生き物はどんな姿をしているだ。」



「この前に追いかけられたあの大きな生物のことよ。危険な任務になるけど付き合ってくれるの、紅龍。」



最上はマジかよ、あの恐竜みたいなやつがジュラークと言うのか。危険だけど彼女だけ行かせるのは男としてできないからここは勇気を持って


「それはもちろんだ、それにハルカは陰陽術とか使えるだろ。教えて俺が覚えたら俺も戦力になるはずだ。どこまでの才能があるのかはわからないが最悪、囮でも使ってくれ。」



彼の言葉に感激しながらもハルカは必ず、紅龍を守って見せますと心にそう決意をしながら


「そんなことを言わないでください。私が必ず守って見せますから。」



見ているだけで熱い二人をなんとかしようと族長がここで二人にさらなるお願いをするのであった。



「それと二人には鬼の集落に使者として連絡とこの最上さんになついている子竜の世話をお願いいたします。」



二人はそれらのことを承諾して族長の家を後にするのであった。いなくなった族長は一人誰もいないはずだが・・・



「二人をお願いいたしますね、森の神、ドルイド様。」



二人の無事を祈るかのように静かに族長がそう呟いたのであった。



最上紅龍


今回の成果


ハルカとの仲が成立!?

恐竜みたいなやつの名前が判明

族長からいろいろと役目を言い渡された

鬼の存在することが判明







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