第8話、ハイエルフの集落でお泊り

最上はそっちの才能があったですかと思うばかりであったが教えてもらえる人がいないという残念な結果になってため息をつきながら落ち込んでいたら族長から



「実は陰陽術の書物があるのですよ。安倍晴明さんが書いたものですがそれでも宜しければ貸してあげますが・・・。」



「喜んでお願いいたします。必ず、返しますからどうか少しばかりの間だけでも構いません。俺に貸してください。」




最上はすぐ様に土下座をしながら族長にお願いするのであった。族長はわかりましたと言いながらも最上が行き過ぎた行動を見て苦笑いをしながら取りに向かったのであった。



いなくなった最上とハルカは待っている間、話し合いをすることになった。



「それにしても紅龍は陰陽術の才能があったなんて意外だな。こう見えて私も一応、使えるだよ。」



「本当ですか、なら教えていただいてもいいですか。昔から魔法や陰陽術とか憧れていたので。簡単な物だけでもいいですから、お願いいたします。」



「わかった、わかったけど。そんなに目を光らせなくてもいいのに。それだけ魔法や陰陽術にあこがれているですね。」




そんなこともしているうちに族長が奥から戻ってきたのであった。そこには一冊の書物があった。それはいかにも古そうな物であったが逆にそれが昔、安倍晴明が書いたという証拠にもなった。




それを持ってきた族長は渡す前に必ず返してきてくださいねと言って最上に古い書物を渡すのであった。最上はそれを確認してみるといかにも日本の古来の書物に似ていたのである。



書かれていたのは古文であったが幸いなことに古文はそれなりに得意ので時間をかければ読めないことではない。後でゆっくりと読みますかと思い大きなリュックにしまうのであった。




「本当にありがとうございます、族長さん。必ず、何かしらの陰陽術を習得して見せますから。期待して待っていてくださいね。」



族長は笑顔できたして待っていますと言ったのであった。それからは今後の予定を

離すのであった。それはこの集落でどこで泊まるかと言うは話である。いくらなんでも族長の家に泊まる勇気はないのでそこで知り合ったハルカの家に一日だけ止めさせてもらうことになったのである。



本当は最上がテントを持ってきているから安全な場所に張って一日過ごそうとしていたがハルカがそれよりも家に泊まったほうが良いですよと押し切られて言葉に甘えてハルカの家に泊まることにした。



そうと決まれば二人は族長にお礼を言ってその場から立ち去るのであった。そうして立ち去った後に族長が困った表情をしながら



「あの子、完全にやばい目をしていたわね。紅龍くんは大丈夫かしら・・・まあ、こんな風に心配している私も昔、同じことをしましたっけ・・・安倍晴明さん。」



そうしてハルカの家に案内をしてもらいそこで一泊することになった。中に入ってみるといかにも異世界ファンタジーがにじみ出ているほどであった。



ハルカは気軽にしていても構わないよと言われたので少しばかり気を楽にしたがそれでもこのような美人の家に訪問することは前の世界だけだったら一生ないであろうと考えていたのにまさか、異世界の地でそれを果たすことになるとは。



そうも考えている位置にハルカは食事の準備をし始めたのである。もちろんこの世界の食事なんて知らないので最上は期待していながら待つことにした。




もちろんただ待つのではなく今まで発見したことをノートにまとめたり貸してもらった陰陽術の本を解読していたりしながら待っていた。



しばらくしてハルカの料理ができたみたいで持ってきてくれたのである。流石にここまでしてくれて何もお返しがないのはダメだなと思い今度は元の世界からでもお菓子とかいろいろと思ってきてあげようと思うのであった。



その料理は意外にも元の世界とそんなに違いはなかったが強いて言えば見たこともない食材ばかりであった。まあ、異世界だから当たり前と言えば当たり前だが。



その後は二人で食べながらいろんなことを話をした。元の世界の話とかこちらの世界の話とかいろいろと話し合った。



正直に言ってハルカが異世界から来たという言葉をあっさり信用したことは意外であったが安倍晴明を知っているなら説明がつくのかな。まあ、前例があるのとないのとでは話がかなり違うからな。



そんなことも思いながら食べ終わり片づけ、風呂にも入りたかったが流石に温泉みたいに熱い風呂はなくどちらかと言うと水風呂状態のやつだけであった。こんなことなら土管でも持ってきたかった・・・まあ、無理な話であるが。



なんとか冷たい風呂を入り切った最上は寒い思いをしながらもせっかく止めてくれる相手のことを考えて表情に出さないようにしていた。




その後は寝ようとしてふっとんを取り出して寝ようとしたらハルカが興味を持ったのかそれで寝てみたいと言い出したので最上は譲ってほかで寝ようとしたらハルカが別に出る必要はないじゃないかと言われなんと一緒に寝ることになった。



最上はこの数時間で童貞には厳しいことが起きすぎですよ、このままでは本当にどうなるか分かったもんじゃない。いや、うれしいけどうれしいけどこれは流石に危なすぎると思いつつ一緒になることになったのである。



最上は正直に言って寝れるどころではなくなっていた。絶世の美人だと言ってもいいかもしれない人ではないがハイエルフが隣で寝ているだぞ。冷静にしているほうが難しい・・この際、勇気を出して襲ってみるか、いやいや、そんなことしたら人として最低だろうが。



そんな風に必死に自分自身に言い聞かせているにもかかわらずハルカがこんな時に恐ろしいことを言い出すのであった。



「もしですよ、もし私みたいなものでも宜しければ・・・・お、襲ってきても・・・良いですよ。」



そうして最上の心境はおいー、ハルカさん、そんなことを言わないでください。そのせいで息子がいつでも戦闘準備が出来ましたぜと言うばかりに立っているではないか。




やばいやばいやばい、バレたら大変なことになるぞと思いなんとか隠そうとしたが運がないことに動いた時に当たってバレてしまったのであった。



最上の心境は完全に俺の異世界生活オワッタ\(^o^)/になった。



だが、予想外の出来事が起きたのである。



「ほ、本当に私みたいなものでもいいのですね・・・・襲ってきてもいいですよ、紅龍さん。」



そんなに可愛く甘えてくる美人なハイエルフの誘惑に最上の理性は一発で撃沈されてハルカを襲うのであった。




最上紅龍


今回の成果

陰陽術の修行を始める、ハルカと情報交換

ハイエルフの家に入り内装がファンタジー

紅龍、ついに童貞卒業する



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る