第7話、ハイエルフの集落にご訪問

しばらくして最上は混乱していたがなんとか立ち直ってかなり恥ずかしそうにしながらもハルカに対して言うのであった。



「い、いくら嫌っていないかを確かめるだけでそ、そこまでする必要がないであろうが・・・・まあ、個人的にはうれしかったけど・・・。」



「いや、嫌っていないかこれが一番早いかなと思いまして。でも嫌っていなくてよかったです。実は私は異性とキスするのが・・その初めてですので。」



最上はマジですかと気持ちしかなくなっていた。マジでこんな美人の最初の相手が自分になったのかとうれしい半分、どれだけ異性のことが知らないだよこのハイエルフは思いながら



「と、とりあえず集落の案内をしてくれないであろうか。できるなら今日はそこで泊まりたいのだが。なんせ意外に洞窟の通路が距離があって戻るのが時間を食うからもしそちらがよろしければ集落に一泊だけ止めさせていただけないでしょうか。」



ハルカは笑顔になりながら承諾してくれて案内をしてもらうことになった。それから話をしながらハルカについて行った。



その途中で最上は魔法はあるかを聞いたところハイエルフや人間でも使える人は多くいるということであった。そのために最上も使えるようになれたらいいなと思いながら歩いて行くのである。




そうしてついにハイエルフの集落にたどり着いたのであった。そこはまさしくファンタジーの世界と言うべき光景が広がっていた。やはりハイエルフの家は木の上にあるだなと思った。




ハルカはとりあえず族長のもとに向かいましょうと言ったので最上もしたがってついて行くことにしたのであった。その途中、はやり人間が珍しいのかそれとも警戒しているのかこちらにほかのハイエルフの視線が集まるのである。



最上は心配になりハルカにこっそりと尋ねてみることにした。



「ハルカさん、もしかして人間はかなり嫌われているのか。先ほどから嫌になるほどの視線が集まっているだけど。それになんか、男性のハイエルフの姿が見当たらないだけど・・・もしかして聞いたらダメなやつだった。」



「いいえ、いずれはわかると思いますが最初の視線に関しては恐らく紅龍さんがかっこいいからだと思います。なんせ私たちみたいなハイエルフは紅龍さんみたいな人が来ることはそうそうないですからね。」



「そうか、人が全然来ないなら奴隷とかされているハイエルフはいなさそうで良かった。なんせ、ハイエルフなんていたらその・・・深い意味で奴隷にさせられそうで心配でしたよ。」




「そのような心配はありませんよ。こんな人気もないハイエルフを奴隷にしたい人はいませんから。なんせ昔、別の大陸の話ですが奴隷にする価値もないと人などに言われるほどですから。」



最上はいやそれは絶対にないと思いつつも一つの仮説を立てたのである。それは美醜逆転しているのではないであろうか。もし、これが正しいなら彼女の言葉やほかの人の行動も説明がつくがまだ根拠もないためまだ仮説にしておこう。



さらに考えるにはハイエルフが昔、余程の悪事をしていたことが考えられるが少なからずこのハルカはそんなことをするようなハイエルフではないと最上は考えていたので事実上、考えは前者の考えでいくことにした。



そのような考えをまとめながらついに族長の家の前に到着したのであった。先にハルカが入って族長に説明をしているのであろうか話声も聞こえしばらくしてからハルカが出てきて入ってきてもいいと言われたので入った最上であった。



そこに入ってみるとすべての美を集めたと言っていいほどの美人が目の前にいたのである。流石の最上も一目ぼれしたかのように時間が止まりボーっと見つめていたのであった。



ここでハルカがすみません、紅龍さんと言ってようやく最上はやばい挨拶をしないとと気持ちを切り替えて話をするのである。



「自己紹介を遅れてしまったことは本当に申し訳ありません。俺は人間の最上紅龍と言います。気軽に最上でも紅龍でも構いません。それと先ほどの言い訳になるかもしれませんが遅れた理由として・・・その、正直に言って族長さんがあまりにも美しすぎて・・まあ、いろいろとすみませんでした。」




そう言うと族長は少しばかり笑みを出しならこう答えるのであった。



「私がとても美しいですか・・・また、そのような言葉を聞けるとは思いませんでした。かつて一人の男だけ言われた言葉ですか・・・再びそう言ってくれる人が出てくるとは。」



最上はこの言葉を聞いてやはり美醜逆転は十中八九となった。だが、それよりもかつて一度だけ言われたことがあるということは元の世界の人がこちらに来たことがある可能性が出てきたわけだ。一応、誰かを聞いてみることにした。



「すみませんがその人はどのような人でしたか。もしかしたらここ辺りがあるかもしれませんので教えていただけないでしょうか。」



「そうですね、教えることにいたします。その人は私のただ人生で心から愛してくれた人・・・・安倍晴明と言う男です。」



「・・・・・はいーーーーー??安倍晴明ーー!!本気でそのような名前ですか。」



その驚きぶりを族長は直感でこの男は安倍晴明を知っているなと思い問いただしてみることにしたのであった。



「その反応から見て安倍晴明を知っていると見ました・・・彼はどうなりましたか。元気にしていますか、特徴はとても優しい人で狐や蛇が大好きで式神も操れる人であり陰陽術を使える人物です。」



「すみません、族長さん。少しばかり落ち着いてください。俺も詳しくはわかりませんが少なからずいい人生を歩めたと思いますよ。なんせ、同じ国の出身とは言え千年以上前の人ですから詳しくはわかりせん。」



族長は落ち込みながらもそうでしたか、ありがとうございますと言うのであった。それを見た、ハルカは場の空気を何とかしようと話を出すのであった。



「でも、安倍晴明さんと同じくの出身だったですか、紅龍さんは驚きましたよ。それでしたら陰陽術でしたっけ、使えるのですか。」




「いや、生憎俺は陰陽術とかは使えなくて・・それに教えてもらう人もいないから事実上、才能があっても無理な話かな。でも魔法とかはハイエルフとか使えそうだし教えてもらえば使えるようになるかもしれないからそちらで頑張るよ。」



少し間を置いてからハルカが申し訳ないように紅龍に対して言うのであった。



「その・・・悪気が思って言うつもりじゃないけれど・・・紅龍さんの魔法の才能は全くないと言っていいほどだよ。」



最上はマジですかと思いながら落ち込むのであった。まさか、魔法の才能もかけらもないとは異世界に来て魔法の少しは使ってみたいと思っていたが・・・そんなことを思っていたら意外な人から言葉を出したのであった。それは族長である。



「しかし、紅龍さんには・・・安倍晴明と同じく陰陽術の才能がありますよ。かつて彼の近くに一緒にいたのでわかりますが・・・彼に及ばないですがそれでもかなり近い才能は秘めております。」



最上紅龍


今回の成果


この世界が美醜逆転している、木の上でハイエルフは生活している

ハイエルフの男性が非常に少ない

かつてこの世界に安倍晴明が来ていたことが判明

紅龍が魔法の才能がかけらもないことが判明

紅龍が陰陽術の才能が優秀なことが判明


































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