第6話、地下だから大丈夫と思った?
翌日、最上は集めた光無鉱石を持ちながらもう一つの洞窟の通路の奥に進むことにしたのである。
そちらもどこに繋がっているのかそれとももっと別のものがあるのか気になり探索することにした。ほかにも調べたいことがあるがまずはこちらからやることにした。
そうして向かった道は狭くなんとか人一人が通れそうなレベルであった。そして一定の距離ごとに光無鉱石を配置しながらどんどん奥の方に進んでいった。
奥に進むにつれて少しずつであるが道が大きくなり通りやすくなってきた。それと奥の方から何か嫌な感じを感じていた。第六感がこの先は危ないと言っているかのような感じであった。
だが、それでも最上は進むことにした。この狭さなら余程なない限り危険なことにならないであろうと考えたからである。
そうして進んでいくと光が見えてきたのである。どうやらこの辺から外に出られるらしいので一度外に出て確認してみるかと思い外に出た瞬間、この前の子竜が目の前にいて最上を見つけると最上に向かって走り出したのである。
最上もどうして子竜がこんなところにいるのであろうと考えていたら近くになんとハイ・エルフのハルカの姿も見えたのであった。
「ハルカさん、どうしてここにいるのですか。それよりも無事だったのですね。」
「おかげ様であの時は助かりましたわ。それよりも紅龍さんはどうしてそのような場所から出てきたのですか。そこは危険な生物の住処なのに。」
最上はハルカの言葉を聞いて唖然とした。そのような生き物は見当たらなかったがただ、この先の道にはとても嫌な予感がするのでもしかしたらその先にハルカが言っていた危険な生物がいるかもしれないと考えたのであった。
最上はここでハルカに聞いてみることにした。百回考えるよりも一度聞いた方が良いかもしれないと思い聞いた。
「もし安全に確認を取れるのでしたら近くまで案内をしてもらえないでしょうか。危険な生物はこの目で確認しておきたいのです。」
ハルカが言うには結界を何十も張っているから出てくることはないけど・・・あんまりお勧めはしないとと言われたが最上がどうしてもと言うので仕方なく案内をするのであった。
行く先はやはり最上が嫌な予感がする先にあったのである。そうして連れている子竜も非常に怯え始めたのであった。それでも進み来たところは
とてつもない開いた場所の前についた。どれぐらいと言うと東京ドームがすっぽりと入ってしまうほどの広さでハルカが魔法を使い明るくしてみたら
そこには巨大すぎる蛇がいた。もう大蛇とかそんなレベルの話じゃない、全てを丸呑みできるじゃないかと思うぐらいの大蛇がいた。
「紅龍、これがこの地下に封印されている最大の化け物、ヨルムンガンド。すべてを滅亡に招くと言われている大蛇よ。」
最上はマジでとんでもない化け物がいるじゃないですかと気持ちになった。そもそも封印されているとはいえかなり危ない場所じゃないかと感じた。
「このヨルムンガンドは神々や魔界など各地の英雄がすべての力を使いなんとかこの地に封印することが出来たのよ。けれどこの戦いで多くの神が死にさらに魔界の方はほぼ全滅と言っていいほどであった。」
そんな化け物が今、目の前にいるだけでも本当に逃げ出したい気持ちになるね。たしかにここに行きたくなかったハルカの気持ちも分かった気がすると最上はそう感じていた。
「本当に神話に出てきそうな話だな、それでこの結界は安全なのか。出てきたらこの大陸か島かはわからないがすべてアイツの食糧になるぞ。」
「それは大丈夫よ、この封印は伝説の魔人がすべての力を使い張った結界ですもの。これでも駄目なら世界の終焉を迎えることになるわ。」
最上はそうかとりあえず見たことだしここだと話しずらいから一度、地上に出てからゆっくり話そうと考え紅龍たちはその場を後にするのであった。
誰もいなくなったヨルムンガンドの巣は誰もいないかのような静かさを取り戻していたのであった。
その場を後にした紅龍たちは外に出て話し合いを始めるのであった。
「それにしてもハルカさんがこの辺にいると言うことは近くに集落でもあるのですか。」
「そうですね、確かに近くにありますが……あんまりお勧めはいたしません。」
最上は疑問に思い訪ねてみることにしたのであった。
ハルカは少しばかり考えてから言葉に出したのである。それは怯えながら言ったようにも聞こえるのであった。
「……紅龍さんは私たち、ハイエルフをどう思いますか?」
「どうと言うと何て返せば良いのかな?凄い優秀な種族と返せば良いのかな?」
「違うの……私たちの見た目はどう思っているのですか。正直に話してください。」
最上は正直に言った方が良いじゃないかと思い素直な答えを返すのであった。
「正直に言って美人だなと思うかな。少なくてもハルカさんは美人だと思っている。彼女にしたいぐらいにね。」
そうしたらハルカは信じられないというばかりの顔になって紅龍を見つめるのである。
最上はそこまで信用できないのかと思った、次の瞬間、
ハルカは紅龍に対してなんと……キスをしたのであった。意外な行動に最上の思考は停止した。
ここでハルカが嫌がりしていない最上を見て本当にそう思っているのと嬉しそうに感じたのである。
一方、最上は人生、最初の異性のキスがえらい美人なハイエルフであったので混乱もしながらも最上はこう思うのであった。
俺の生涯、一片の悔いなしとこれしか考えられなくなっていた。
最上紅龍
今回の成果
二つ目の通路の先はハイエルフの集落、近く
神話クラスの大蛇の遭遇
ハイエルフのハルカとの再開
ハルカに人生、初めてのキスを奪われる
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