第3話、巨大な足跡の正体

最上は再び探索を再開したのであった。自分が思っている以上に時間があるなと少しばかり余裕そうに探索をすることにしたのである。



知性がある者と会いたいなと思いつつ探索してみると扉から二キロぐらい離れた場所に川を発見したのであった。



川の大きさは日本の川よりも大きく中国の河よりも小さいという感じであった。




そこで最上は少しばかり観察をしながら休んでいたら近くで必死に魚を採ろうとする小さい竜らしきものがいたのでせっかくだから手伝ってあげようと思い近寄ると警戒して離れてしまった。




最上はまあ、そうだよなと思いあの子竜が捕ろうとしていた魚を捕ってあげて子竜にあげたが警戒して来なかったので少しばかり離れてから子竜も魚に近寄り恐る恐る食べ始めるのであった。




それを見て最上は恐る恐る近寄り子竜に触れたのであった。子竜もエサをくれたのかそんなに警戒はしてこなかった。



最上はこれはどう見ても子供の竜だよな、親が近くにいないのかな。牙とかまだ発達していないからこんな時は親がエサを持ってきてくれると思うけど異世界だから違うのかな。




そんなことも考えているうちによく森の方を見てみると大きな鱗が落ちていた。色的にこの子の親かもしれないと思い、最上はなぜかついてくるようになった子竜と一緒に向かうのであった。



向かった先には荒れ果てた竜の巣であっただろう場所についた。そこには今いる子竜みたいな子と親らしき龍がいたがすでに息は切れており半分以上食べられていた。



ここで最上はこの子竜が置かれている状況が分かったのである。すでに頼りになる親はなく生きるために必死に狩りをしていただなと感じづにはいられなかった。




この子竜なんとか育てることはできないであろうかと最上は考えた。しかし、元の世界でもお持ち帰りしたらとんでもないことになるからこれはダメだろう。


と言ってもこの世界ではこの子竜が生きていくには厳しすぎるから何とかしたいなと思っていたその時であった。




どこからから声が聞こえたのである。



「そこの人よ、その子竜を離しなさい。でもないと撃つよ。」



最上はどこからか聞こえた言葉に感動を抱いた。異世界で初めて会話が成立するかもしれないと思いながら返事をした。どうして異世界なのに日本語が通じるのかは不思議であったが今はそんなことを考える前に



「すみません、どなたか知りませんが俺はこの子竜に対して危害を加える気はありません。出来ることでしたらこの子竜をそちらの方で保護していただけないでしょうか。俺はわけがあって保護が出来ませんのでお願いいたします。」




その言葉を信じたのか声の主が姿を現したのである。そこにはとんでもない美人なエルフがいた。ここで最上は考えを抑えきれずに



「美人なエルフが来たーーー。これだけでも異世界に来たかいがあると言うものだよ。ところでそこの美人なエルフさん、この子竜を保護してくれるのか。」




「まあ、一応ね・・・それよりもあなた、頭は大丈夫かしら。おかしな人と笑われるわよ。」



最上は美人なエルフに感謝をしつつ自己紹介をするのであった。



「ついでに俺は最上紅龍と言う、気軽に紅龍と言ってくれ。君の名前は何というのかい。教えてくれると嬉しいかな。」




「私はハイ・エルフのハルカ、この辺にある集落に住んでいるただのハイ・エルフですよ。」




そう紹介も終えて子竜を向こうのハイ・エルフのハルカに渡した。幸いなことに子竜は疲れて寝ていたので助かった。




最上はこれでひと段落したなと思った瞬間、地響きがしてきたのである。それもどんどんこちらの方に向かって来ておりハルカは急いでこの場から逃げましょうと言って逃げ始めたのであった。



最上も確かにやばそうな感じがするので彼女の言うと通りに一緒に逃げるのであった。そして最上は敵の姿を確認するために登りやすそうな巨木に登り確認をしてみたのであった。



そこにはまさに恐竜しかもみんなが知っているティラノサウルスと言うべきものがこちらの方に向かって来ていたのであった。恐らく前に見つけた大きな足跡の正体はこいつであろう。会いたくなかったのにだが、このままではみんながやられると思い最上は急いで辺りを見渡したら今にも落ちそうな大きな岩が巨木の枝で止まっていた。



これをうまくぶつけたら時間を稼ぐことが出来るかもしれないと思い急いで持っていた包丁で切り始めたのであった。そして斬り続けて支えていた枝が少なくなり落石したのであった。




そして落ちた先にティラノサウルスみたいなやつにうまく当てることに成功した。最上は巨木の上から



「ハルカさんー。今のうちに遠く逃げてください。自分も後から逃げますから。」




それを聞いたハルカは子竜を抱えてさらに遠くに逃げたのであった。それを見た最上も自分も逃げようとしたその時、落石した場所から大きな岩が投げ込まれてきたのであった。



最上は紙一重だが何とか避けきったが巨木から落ちていき危ないと思っていたが葉っぱがクッション代わりになってくれて運がいいなと思っていたが・・・



そこはあのティラノサウルスみたいな者の目の前であった。ティラノサウルスみたいなものも自分を傷を負わせた相手を許せるはずもなく最上に対して咆哮をするのである。



最上は今、まさに人生で経験したこともない絶体絶命の局面に立たされたのであった。




最上紅龍


今回の成果


ハイ・エルフを発見、親を失った子竜を保護、川を発見


巨大な足跡の正体はティラノサウルスみたいなやつだった
















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